泉福寺洞窟

この遺跡も重要で、国の史跡に指定されている。

内容は旧石器時代から弥生時代の岩陰遺跡となっていて、ナイフ形石器から平安時代の瓦器まで発掘されている。

この遺跡で有名なのは世界最古級の土器である豆粒文土器(とうりゅうもんどき)が発見されていることだ。

つまり、現在ではこの遺跡の土器が世界で一番古いとなっている。

豆粒文土器

面白いのは、同じ佐世保にある福井洞窟と同じように、ずーっと何千年もこの場所に住み続けていたということだ。

よっぽど地の利がよく、食料が豊富だったのだろう。

現在の場所を見ると、狭いちょっとした洞窟によく何千年も住んでいたなと思うのだが、縄文時代にはきっと今の地形と大きく違っていたのだ。

洞窟に住むというと、昔よく見た原始人の絵を思い浮かべるが、何千年という長期間住んでるということは、かなりの数の集落があったという事で、竪穴式住居や高床式まで周りにあった可能性がある。

解説板

 

また九州の古代で、必ず知っておかなければならない事がある。

それは、火山の大爆発である。

 

鬼界カルデラ破局的噴火

鬼界カルデラとは薩摩半島から約50km南の大隅海峡にあるカルデラである。

In Deepより「噴火すれば最悪1億人が死亡と想定」 : 九州南方にある鬼界カルデラの活動の徴候の報道から再び「破局噴火の時代」をおもう

約 7,300 年前に生じた鬼界カルデラ破局的噴火は、縄文時代中期におこり、その火山灰は、数メートルも降り積もって九州や四国の縄文人を死滅させたといわれている。

吹き上げられた噴煙柱は 3 万メートルを超えて、やがて崩れると摂氏 800 度近い灼熱の火砕流を時速 100 キロで、半径 70 キロ以上を埋めつくした。

空高く吹き上げられた火山灰は、偏西風に乗り、東北地方まで 2,500 キロも日本列島全体に降り積もったのである。

まさに縄文全滅の大噴火だったのだ。

長崎県内の平地にも縄文人が住んでいたと思われるのだが、大部分がこの噴火で滅んでしまったのではないだろうか。

もしかすると、泉福寺洞窟で縄文人が生き残れたのは、この岩山の洞窟をベースに集落があったからではないかと思う。

破局的噴火なのは事実なのだが、幸いにも全滅はしていなかった。

という訳で、九州に古代遺跡がある事自体とても珍しいのだ。

長崎県の私達の先祖は、多くの自然災害を乗り越え生き延びてきたことに感謝したい。


最後に一つ文句を言いたい。

なにせ場所がわかりにくい。この近くを何度も通ったのだが入り口がわからなかった。

世界的な遺跡である。頼むからなんとかして欲しいと願うだけだである。

泉福寺洞窟への入り口