「神」っている

天照大神

今まで、何時も読んでいる文字の語源が気になっていた。

そして、一番知りたいのはやはり「神(かみ)」の語源である。

ネットで調べると、僕と同じ疑問の人が大勢いた事を知った。

 

神(かみ) - 語源由来辞典 上の方にいる尊ぶべき存在であるため、「上(かみ)」を語源とする説が多いが、奈良時代では、「神(かみ)」の「み」の発音と、「上(かみ)」の「み」の発音は違っていた。

古い文献の中には、神を「虎」や「蛇」と称しているものもあり、上の方にいる存在とは限らなかったことから「上(かみ)」の説は間違いと考えられ、語源は未詳である。

 

現代の読み方の「神」を、読みだけで判断するのは、無理がありすぎる。

それを承知で、推理を続ければ「とんでも推理」になってしまう。

少し方向を変えて推理する事にした。

日本は、同音異義語が多すぎる。  

 

同音異義語への異議 http://www.sf.airnet.ne.jp/ts/language/homophone.html

日本語で最も同音異義語が多いのは「こうしょう」であるようだ。

「大辞林 第二版」によると、全部で 45 個の「こうしょう」がある。

だが実はこれらの全てが最初から「こうしょう」だったわけではない。奈良時代の発音はもっと異なっていた。これらの漢語の発音の変遷を以下に示す。

一つの読みに、45の意味があるのには驚いた。

和製漢語が同音衝突の元凶だと言われることがあるが、正確ではない。

漢和辞典を見れば分かるように、同音異義語は元々多かった。

 

しかし、それを大昔の人たちは使いこなしていたはずである。

中国語には声調と呼ばれる発音の違いがあり、例えば現代中国語で ma という発音は、高音なら「媽」(お母さん)、上昇音なら「麻」、低音なら「馬」、下降音なら「罵」を表す。

日本人が漢字を輸入した時これらの声調は全て失われたので、中国人が区別していた発音を区別できなくなった。

声調がない韓国語でも十分これらの語を区別できている。

 

声調 - Wikipedia

声調(せいちょう)、またはトーン(英語 Tone)とは、言語において意味の区別に用いる音の高低のパターンである。 中国語は典型的な声調言語である。

 

一番複雑なのは中国語、その次に韓国語、そして日本語となる。

日本語が一番複雑で、孤立した言語だと思っていたのだが、発音に関しては違うようだ。

 

 

なぜ、日本人は、発音を単純化していったのだろうか。

上記の説明にもあったように、日本人は漢字を中国から取り入れた。

しかし、発音は取り入れなかった。

 

朝鮮の場合。

たぶん大昔、朝鮮に住んでいる人たちと日本列島に住んでいる人たちは、倭族というアジア南部に起源を持つ人々だったと推測される。

朝鮮の人たちは、違うといって怒るかも知れない。

日本人もとんでもないというかも知れない。

 

同じアジアにいて、同じような顔をしているのだ。

「倭族」という言葉が抵抗があるなら、源アジア族と言ってもいい。

その人達がアジア地域に別れて行き、日本や韓国、中国、モンゴルなどの国を作った。

中国というグループが先に文明を開化させた。

この一族達は漢字を作り栄えていった。

朝鮮は中国と隣接していた。

日本も海を隔てて付き合わなければならなかった。 この距離感が、後の言葉に大きく関わってきた。

http://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q1272426397 韓国語の歴史:古代の韓国語における、漢字の使い方について

朝鮮半島では漢字を受容してしばらくは正統な漢文が用いられたようですが、その後朝鮮語の語順に合わせて漢字を配列した「誓記体」などの擬似漢文が現れます。

吏読はこのような朝鮮語の語順で書かれた擬似漢文に、文法的要素がさらに補完されて成立しています。

漢字を理解できるのは高級官吏や支配層のみです。

一般庶民は書くことはおろか読むことも出来ないです。

世宗大王は、1440年頃、一般民衆にも分かりやすい独自の文字を作るため、学者たちを集めハングルを作ったのです。

韓国語・朝鮮語を表記するための文字のことで、日本語でいえば、「ひらがな・カタカナ」にあたります。

 

このあたりから、漢字の扱い方に変化が出てきている。

そして文化にも強い影響があった。

日本は、漢字を文字として取り入れたとき、これまでの日本語を生かすため、色んな方法をとった。

 

音読みと訓読み

http://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q1319841373

漢字は元々古代中国で作られたので、中国で読まれていた読み方が伝わって出来たのが「音読み」 漢字や漢文に元々使っていた日本の読みをあてはめたのが「訓読み」と言うことになります。

 

そして、発音も単純化していった。

韓国では漢字を理解できるのは高級官吏や支配層のみで一般庶民は書くことはおろか読むことも出来ない。

これは日本でも同じ事だろう。

しかし日本は漢文の声調をも捨て去った。

日本独自の道を歩んだのだ。

これにより、驚異の日本が誕生する事になる。

 

世界が驚嘆した識字率世界一の日本 http://www.nipponnosekaiichi.com/mind_culture/literacy_rate.html 日本の識字率は、数百年に亘って世界一を誇る。

江戸時代の幕末期においては、武士はほぼ100%読み書きができたという。

庶民層でも男子で49~54%は読み書きができた。

同時代のイギリスでは下層庶民の場合、ロンドンでも字が読める子供は10%に満たなかった。

 

単純化、容易化で、日本人は一気に国としての力を持っていったのだ。

面白い話が載っていた。

 

1946(昭和21)年3月、マッカーサーの要請により、アメリカ教育使節団が来日した。 使節団はアメリカの教育制度の専門家27人だったが、日本の歴史文化に精通していたわけではなかった。

25日ほどで日本を視察し、報告書で「日本語は漢字やかなを使わず、ローマ字にせよ」と勧告した。「ローマ字による表記は、識字率を高めるので、民主主義を増進できる」というのが、彼らの考えだった。

戦後の日本の教育はこの勧告に基づいて行なわれていったが、唯一、実現されなかったのが「日本語のローマ字化」だった。

圧倒的な識字率の高さが母国語の存続を守ったのである。

 

大昔の英断が日本を救ったという事か。

 

さて、「神」という時の語源だが、古い文献の中には、神を「虎」や「蛇」と称しているものもありとある。

一神教ではない日本では、絶対神の「神」という概念はなかっただろう。  

 

神 - Wikipedia 春秋左氏伝‐荘公三十二年、(孔子の編纂と伝えられる歴史書『春秋』の代表的な注釈書の1つ)の記載が、漢字の「神」の初出とされる。

「神」の字の旧字体。漢字の成り立ちは、会意兼形声であり「示(祭壇)+音符申」で、いなずまのように、不可知な自然の力のこと。のち、不思議な力や、目に見えぬ心の働きをもいう[1]。のちに「ずばぬけてすぐれたさま」や「かみ」といった意味が加わった。

 

「神」の語源 韓国語の「コム(熊)」、アイヌ語のカムイから、「噛むという言葉から」など様々である。

 

本居宣長も玉鉾百首に、神と云えば皆等しく思ふらむ。

鳥なるものあり虫なるも有るを、また賤しけどいかづち木だま狐虎たづのたぐひも神のかたはし、等とあるが如く、即ち鳥でも獣でも虫でも魚でも木でも草でも、その種類の如何を問わず、前述のような場合には総て神と崇拝したことは、雷をカミナリ・ナルカミ、虎をトラオカミ、狼はオオカミ、地方の酋長を国津神と言ったことによって明らかである。

 

「カミ」というのが、今のカミとは違う事は明白である。

 

カムイ - Wikipedia

アイヌ民族の伝統的な世界観では、カムイは動植物や自然現象、あるいは人工物など、あらゆるものにカムイが宿っているとされる。

 

琉球神道- Wikipedia

セジは霊力を意味し、セジが剣につけば霊剣に、石につけば霊石となり、門、港、舟、社、城等にもつき、人についた場合は超人となると述べている[5]。

 

日本原住民と言われている、アイヌや琉球の人たちの中の神の概念がよく似ている事に気づく。  

神は固有の名詞ではなく、その状態を表現した言葉か? もしかしたら・・・・

現在は「普通名詞」として使われている。

しかし大昔は形容動詞として使われていたのだろう。  

 

形容動詞 - Wikipedia

形容詞は「大きいである」のように「~である」をつけることができないが、形容動詞は「不謹慎である」のように「~である」をつけることができる(タルト型活用を除く)。 タルト型活用[1]の形容動詞に限っては、「堂々たれ」のように命令形が存在する。

 

「神である」 その言葉は、物から来たものではない。

その様を指す言葉なのだ。

今の女子高校生に言わせるなら 「神っちゃった」「神ル」なんてことなのかも知れない。  

 

日本の言葉の変化はすさまじい。

日本人は言葉を自分たちに合わせて、作っていく能力が強いのだろう。

今、きらきらネームというのが流行っている。

 

七音(どれみ) 一二三(どれみ) 希星(きらら) 月(あかり) 緑夢(ぐりむ) 童夢(どうむ) 希空(のあ) 頼音(らいおん) 澄海(すかい)

 

もしかしたら、日本人らしいのかも知れない。

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