縄文時代の稲作 縄文人対弥生人の戦争

僕たちが学校で習った歴史の中で、縄文と弥生という時代がある。(昭和40年くらいの話し)

これらは、はっきりとした境目を持って示されていた。

縄文時代は狩猟で、弥生時代は稲作。

誰に聞いてもそう言いう。

 

その当時、通信簿で社会が3の奴から 「あたりまえでしょ。学校で習ったよ」 あんた、歴史を知らねえな・・バカじゃない なんて顔をされる。

俺は、社会は4だったぞ、とちょっとむかっとする。

教育というのは恐ろしい。

子供の時に教科書に載っていた事は、絶対真理として未発達な脳みそにこびりついていくのだ。

 

ところが、最近では縄文時代に稲作はあったという事が定説化している。

色んな調査方法や発見が、教科書の内容を変えていくのだ。 ここが大切なところ。

「無知で稲作を知らない原日本人は、文化の進んだ渡来人たちの侵略により 弥生という文化に駆逐されていった」 そう思っていた。

しかし、色んな本や番組を観ていると そうではないらしい。 それを検証したい。  

 

縄文の稲作-1

 

縄文時代は昔いわれていたより、かなり古く長かったようだ。

このあたりは、NHKが盛んに特集をやっている。

正直言うと僕も熱心なファンの一人だ。

だから、話しがNHKの番組に似てくるのはご了承していただきたい。

 

そのNHKによると 縄文時代後期から晩期にかけては熱帯ジャポニカの焼畑稲作が行われていたことが判明している。

という事だ。  

縄文人も稲作を行っていたのだ。

しかし熱帯ジャポニカという稲の品種は畑作系の稲である。

アジアでは「水田」という大量生産の方法を使っていた。

この水田方式の稲は温帯ジャポニカである。

この水田方式こそ、縄文人が持っていなかったものだ。

 

熱帯ジャポニカは何処でも育つ。

荒れ地でも芽を出す品種である。

温帯ジャポニカは水田でしか生育しない。

縄文人は自由の民である。

荒れ地でも何処でも育つ熱帯ジャポニカは、居場所を定めない縄文人にとって適していたと言える。

しかし、大量生産には向かない。

大量生産は、水田でしか育たない温帯ジャポニカの稲が適している。  

 

渡来人は稲をもってきたのではなく、 温帯ジャポニカと水田というシステムを持って九州にやってきたのだ。  

 

安定した大量生産は、富を生む。

富は貧富の差と差別を生み出していく。

そして何より、富を守るため、もっと富を増やすため武力を持つようになるのだ。

水田とはそんなものなのだ。

 

よく言えば、魔法のシステム しかし、パンドラの箱でもある。

そんなパンドラの箱を持っている渡来人はなぜ日本にやってきたのだろうか。

その理由は中国大陸にあると推測されている。

 

この当時中国はすさまじい戦争を繰り返し起こしていた。

戦争はいつでも一般人を巻き込んでいく。

戦争を繰り返す君主達に愛想を尽かして、領民達は中国を逃げ出していった。

 

行き先は日本だ。

一見遠そうだが、海流に乗れればたどり着く。

小さな集団で何度も大陸人がやってきた。

九州を拠点として急激に水田を持つ大陸人が日本に増えていった。

大陸人と書いたのは、中国大陸はモンゴロイドの集まりで間違いないのだが、さまざまな種族が国を作っていた。

倭人達の国もあったと言われている。

いくら戦乱の世界を逃げ出すといっても、何の知識もない国へすべてを捨てていくとは思われない。

 

私の説だが、

大陸から日本にやってきたのは、同じ倭人のグループだったと思っている。

古代の人がどんな言葉を話していたのかは、専門家でも悩むところだ。

だけど、中国語と日本語が全く違う事を考えれば、中国語を話す大陸人が大勢、短期間にやってきたとは考えられない。

日本語は、独立語でどうして出来たのかわかっていない。

という事で大陸から日本にやってきたのは、大陸にいた同じ倭人のグループというのが1番納得のいく説明だと思う。

  火炎土器

 

海を渡ってやってきた大陸人と日本在住の縄文人との争いが始まっていった。

戦乱の世界に育った大陸人は、好戦的である。

 

争いを好まない縄文人は、劣勢に立つ。

まさにアメリカ大陸のインディアン マヤ帝国のマヤ人 そんな図式が展開していった。

だが、ここから日本は違う。

縄文人は駆逐されなかったのだ。

最初は劣勢に立ったが、縄文人の知惠は大陸人に勝っていた。

 

徐々に、大陸人と縄文人は一つになっていく。

この混血が弥生人なのである。

だから、弥生時代には大陸系の人もいれば縄文系の人もいる。

日本語という、大陸系の言語とは全く違った言葉を持っているのもその証拠なのだ。

縄文時代の稲は、そんな歴史を持っている。

現在DNAという、遺伝子情報を元に真実が見え始めている。  

 

08-1.ミトコンドリアDNAから見た日本人の祖先 http://www.geocities.jp/ikoh12/honnronn4/004_08_1.mitochondria_karamita_sosennhtml.html 3-23. Y-DNA遺伝子ハプロタイプから見た日本語の成り立ち考 http://www1.parkcity.ne.jp/garapagos/3-23.htm

 

日本原住民の縄文人が、無知で稲作など知らなかったという現在の学説に、一矢報いたいのである。

日本はアジアの中で、違っている。

 

単純なナショナリズムかも知れないが、本当の事を知りたい。

「縄文時代の稲作」は 定説と呼ばれている事に、単純な疑問をぶつけてみる価値がある事を 僕に知らしめてくれた。  

 

何が真実で何が正しいのか。 カメラを抱えた中年男は、今でも考え続けているのだ。  

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