稲佐山のウリン坊と目が合う

10/2日の事である。

健康のため稲佐山へ徒歩で登る。

小中学校時代は、遠足といえば必ず稲佐山だった地域の住民なので、特別の感慨もないが、徒歩で山に登るのは40年ぶりだろう。

ジャージ上下に、水とカメラを入れたリックを背負いゆっくりと登る。私も年なので時々休憩を入れながら遊歩道を登る。

思ったより近かった。20分ほどで頂上へ付き、おなじみの鹿くんに挨拶をして、又ゆっくり下り始める。軽いハイキングコースと思ってもいい。快い汗を秋風が冷やしてくれる。

気持ちいい歩きだった。

 

山を半分ほど降りたところで、ふと視線に気がつく。

遊歩道から林の中を見ると動物らしきものがいる。

林の中のイノシシ

「あっ、いのししだ!」

急いでリュックからカメラを取り出し撮影をする。

イノシシ君もこちらの動きを警戒したのか、何歩か後ずさったが、興味があるらしくこちらを見ているようだ。

何分か見つめ合っていたが、プイと林の中に消えていった。

長崎の山には猪がいる。

長崎市では有害鳥獣となっていて、イノシシによる農作物の被害対策のため、ワイヤーメッシュ柵や電気牧柵器、わなを貸しているほどである。

市内8地区に被害相談員を設置し、約160名の捕獲隊員により、年間を通した捕獲活動を行っています。長崎市HP
http://www.city.nagasaki.lg.jp/jigyo/370000/377000/p010055.html

佐世保市有害鳥獣対策室によると10、11月は特に多い時期といい、遭遇した場合は「イノシシの様子をみながら、ゆっくり後ずさりしてください」と話している。
https://www.asahi.com/articles/ASKBM4J8HKBMTOLB008.html

春に生まれた子どもが成長してうろつき始めるのと、冬に備えて餌を求める時期のため、出没が増えるらしい。

長崎県における鳥獣捕獲状況
平成28年度の主な鳥獣の捕獲数は、イノシシ43,488頭、シカ9,722頭、特定外来生物のアライグマが1,324頭です。
https://www.pref.nagasaki.jp/bunrui/shigoto-sangyo/nogyo/chojutaisaku/guideline-choju/

調べてみると結構捕獲されている。

しかし、イノシシ、鹿、アライグマなど馴染みのある動物が長崎の山の中に生息していて、有害鳥獣となっている事になんだか寂しさを感じてしまう。

すべて人間の都合なんだけど、しょうがないことなんだと思う。

エコロジーや動物愛護、地球にやさしい何ていう言葉は、やはり大嘘である。

自然の敵は人間なのは明白だ。

そうブツブツ思いながら、ふもとへと下る。

 

家に帰って写真を見ると、イノシシ君にピントがあっていない。

残念だ。

ウリン坊

しかしよく見ると、白い筋が残っている。

ウリン坊だ。

好奇心が強いのだろう。僕を見ても逃げなかった。

 

「人間に見つからずに、暮らせよ」

やっぱりそう思う。

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