なぜトイレットペーパーはなくなるのか パニックと転売屋そして合理性が原因

2020年3月現在、中国武漢肺炎の日本侵略が継続している。
 
そして、品物がなくなるというデマが日本を席巻している。
 
この話は、マスクが買えなくなったというところから始まっている。
 
“マスク材料”の噂で…トイレットペーパー品切れ相次ぐ 「全くのデマ」
https://www.nishinippon.co.jp/item/n/587598/ 西日本新聞
 

トイレットペーパー品切れ

事の発端はツイッターと言われているが、地域で見れば、熊本県内のドラッグストアーが最初だったようである。
 
「マスクの材料に紙が回されるので不足する」
 
「中国から原材料を輸入できなくなる」
 
という憶測が憶測を呼び、みんな買いに走ったのである。
 
その騒動の様子が、ネットやテレビニュースに流れた。
 
その時に使われた、スーパーの棚が空っぽの映像で、全国的な広がりになってしまう。
 
この映像で、「デマだと判っている」人たちも、買いに走ってしまう。
 
トイレットペーパー、ティッシュペーパー、生理用品、キッチンペーパー、ハンドソープ、アルコールの除菌ティッシュ、アルコール消毒液、アルコール度数の高いポーランド製ウォッカなど
 
今、量販店に行って観察すれば、何がないのかがよくわかる。
 
冷凍食品のスパゲティが売り切れていたのには、笑ってしまった。
 
日本だけではなく外国もそうである。
 
新型ウイルスの警戒レベル引き上げで、シンガポールでコメや麺、トイレットペーパーなどの買いだめ騒動起こっている。2020年2月
 


MSN.com
トイレットペーパー品薄 シンガポール、うわさで客殺到 MSN

台湾でも、「原料がマスクの製造に回されるため、トイレットペーパーなどの紙製品も不足になる」との情報が広がり、店頭からトイレットペーパーが消える事態となっている。2020年2月 しかし台湾では、誤った情報を拡散させたとして女性3人を取り調べたと発表、3人は社会秩序維護法に違反したとして罰せられる見通しだという。
 
日本だけではないという事なのだ。
 

昭和48年のトイレットペーパー騒動

1973年(昭和48年)に、オイルショックをきっかけとする物資不足が噂されたことにより、日本各地で起きたトイレットペーパーの買い占め騒動である。
 

トイレットペーパー騒動

この時期はインターネットは普及していなかったので、原因はマスメディアの報道(主にテレビ)だった。
 
そして、トイレットペーパーにとどまらず、洗剤や砂糖などの他の日用品にも波及したのだ。この話は、教科書に載ってしまった。
 

パニック

パニックの語源は、ギリシア神話の神・パーンにちなむとされている。
 
古代ギリシアの人々は、家畜の群れが何の前触れもなく突然騒ぎだし、集団で逃げ出す現象について、家畜の感情を揺り動かす見えない存在が牧神・パーンと関係していると考えた。これを「パーンに関係するもの」(英語: panic)と呼んだという。
 

牧神パン

確かに、人間だけではなく、動物もパニックを起こす。
 
このパニック。悪い事ばかりではない。
 
パニックによって引き起こされる衝動的な行動は、火災や落ちてくる岩石群などの危険物から、いち早く逃れようとする場合には役に立っている。
 
しかし、悪い面の方が目立つ。
 
火災などの差し迫った脅威から助かるために争って出口に殺到すること。
 
天ぷら油火災の際に鍋の中で火柱が立っている状態で、消火器の使用を思い付かず慌てて水を掛けてしまう。
 
うちのばあちゃんも、近所が火事の時、枕と目覚まし時計だけを持って、逃げ出していた。
 

合理的な判断とも言えるかな

昭和のトイレットペーパー騒動だが、誰もが冷静さを失って買い付けに走ったわけではなかった。
 
しかし、買い付けが殺到した結果として物不足は現実になったため、ある意味では渦中の人々は合理的な判断をしていたとも言えるとされている。
 
現在の買い付け騒ぎも、すでに、この状況だろう。
 
もしかしたら、昭和のオイルショックの騒動を知っている人がいて、デマが広がると同時に、転売目的で、マスクやトイレットペーパーを買い占めた奴のせいかもしれない。
 
いまも、法外な値段がつけられた商品が、アマゾンやメルカリで売られている。
 

メルカリで発生した、注意喚起を呼びかける出品

https://www.danshihack.com/2020/03/01/junp/mercari-toiletpaper.html%5B/caption%5D

 
この時代である。
 
十分ありうる話である。

昭和のトイレットペーパー騒動のその後

「昭和のオイルショックの時のラップが未だに使いきれてない」というツイートがあった。
 
祖母の家に行くと、古いトイレットペーパーが山積みにされている部屋があって、祖母に何で沢山あるの?と聞いたら「間違えて買っちゃったのよ」と言われたのを思い出した・・等
 
まあ、笑い話で済んでいるので、非難はできないな。
 
単身で住んでいる人以外、買いだめに走った人は、家族の為にやったことだと思う。
 
子供や夫、祖父母など、生活を責任もって支えていたのは、あの時代は女性だった。
 
買いだめは、その責任感の証でもある。そこもわかってあげなければと思う。
 

情報の時代

昭和では、事態収拾に5か月もかかっているが、それは情報がテレビ、ラジオだけで、庶民間の情報は噂話だけだった。
 
現在は、情報の時代である。
 
 
トイレットペーパーがなくなるというデマが広がるのも早かったが、たぶん収拾するのも早いと予測している。
 
一口に情報といっても、それが正しいのか不明なのだが、ネットの情報というのは、デマを打ち消す情報も早く出て、これまで流れたデマも、パニックになることは、ほとんどなかった。
 
嘘の情報を打ち消せるのは、やはり情報なのである。
 
テレビや新聞などの、一方通行の情報は、これができない。
 
間違った情報を流しても、訂正はほとんど目に入ることもなく、垂れ流し状態なのは事実である。
 
まあ、情報におぼれて、テレビで紹介された健康食品を買いあさったり、効かないダイエット器具を買い込むなんていうのは、そこら中にある話だ。
 
何でもかんでも、地球温暖化のせいにしている天気予報や、リサイクルという言葉で、家庭に不必要なゴミ分別を強いている行政も、情報弱者だと言える。
 
さて、次にどんなデマが飛び出して、人々をパニックに陥れるのか戦々恐々としている私である。
 
[caption id="attachment_7475" align="alignnone" width="584"] 情報

 

 

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