ハロウィンの話
スーパーや100均に行くと、ハロウィングッズがたくさん並ぶ時期になった。
ハロウィンっていつなのかなと調べると毎年10月31日に行われるとある。
いろんな意味のある行事だが、現代では特にアメリカ合衆国で民間行事として定着し、祝祭本来の宗教的な意味合いはほとんどなくなっているという。
この西洋の行事が日本に広まったのは、1990年代後半より始まった東京ディズニーランドのイベントを皮切りに、2000年代後半より菓子メーカーが相次いでハロウィン商戦に参入したことなどが契機とされている。
まあ、日本のお菓子メーカーは貪欲で、バレンタインデーをはやらし、ついでにホワイトデーをはやらせた実績がある。
そして今はSNSの普及で、若者たちのお祭りとなってしまっている。
まあいいと思う。
楽しむのは自由である。みんなに迷惑をかけなければ問題ない遊びだ。
基礎知識として、あのカボチャは「ジャック・オー・ランタン」という。
世界中ではやっているというが、主に英語圏で、特にイギリスが侵略して植民地化した国で盛んなのは、皮肉もあり面白い。
最悪のイギリスの植民地政策
大英帝国は、その全盛期には全世界の陸地と人口の4分の1を版図に収めた世界史上最大の面積を誇った帝国である。
西洋目線で書かれている歴史では、大航海時代とか植民地政策などと書かれるが、アジア目線でいえば、西洋が侵略、略奪、殺害を盛んにやってた時期の事で、植民地にされた国にしてみれば最悪の歴史である。
ハロウィンの歴史
古代ケルト人が起源らしい。
ケルト人は古代ヨーロッパのドイツからイギリスにいた民族である。いろいろ歴史はあるようだが、いろいろ混じってしまい今は区分はない。
日本人にしてみれば、ゲルマン人とかアングロサクソン、ギリシャ人、ローマ人といろいろ区別があるのだが、顔が同じだし白人なので、区別がよくわからない。
ケルトと言えばアイルランド出身の音楽グループのケルティックウーマンぐらいしか思いつかない。
まあ、ローマ帝国に征服される以前のブリテン島(イギリス)で戦車に乗り、鉄製武器をもったケルト語を話す部族だったらしい。
ケルト人の信仰は自然崇拝の多神教だった。
歴史書によれば、儀式では人身供犠が行われていたり、戦争すると敵の首をとり、門に飾ったり、神殿への供物や家宝とされていたらしい。
ハロウィンの起源は悪魔崇拝である。
ケルト人の1年の終わりは10月31日とされており、この夜は秋の終わりを意味し、冬の始まりでもあり、死者の霊が家族を訪ねてくると信じられていた。
日本でいえば、お盆みたいなもんだ。
この日に出てくる有害な精霊や魔女から身を守るために仮面を被り、魔除けの焚き火を焚いていたらしい。
これがベースになり、31日の夜、カボチャの「ジャック・オー・ランタン」を作り、魔女やお化けに仮装した子供たちが近くの家を1軒ずつ訪ねては「お菓子をくれないと悪戯するよ」と唱えるイベントになったという。
ハロウィン潰し
この行事をハロウィンと呼ぶが、キリスト教にしてみれば異教徒の祭りである。
キリスト教はこの日を諸聖人の日したのは、ハロウィン潰しにわざと設定したという。まあ、キリスト教では悪魔と取引をしないので、当たり前である。
こんな由来を持つハロウィンだが、流行りだしたのは20世紀からで、日本と同じようにカナダの製菓会社がハロウィン用の宣伝を始めたからとされている。
最近はインスタグラムの流行で、自撮り写真を見せびらかすのが主流なので、コスプレする人が多い。
カメラマンの私が思うには、いい写真が取れたらプリントしてアルバムにしてほしい。写真データーをフェイスブックに上げ、ラインで見せびらかしておしまいというのは、もったいない。
自分の歴史は大切で、年を取ったら馬鹿な若い時代を懐かしむようになるものである。
ハロウィンが終わったらクリスマスで、その後は大みそか。イベントはどこの国の由来でも、楽しめればいい。
世間の流行に乗って浮かれていても、年の最後は、年越しそばと除夜の鐘。
日本人らしいと思う。