彦山登山道の途中 岩倉大明神
場所は彦山登山道の途中。広い境内が有り、大岩に神殿はつながっている。
神殿脇には岩清水の水を貯める場所が作られていて、小さな仏像と不動明王の像がある。
この場所に神社ができたのは、大岩とそこに流れる岩清水があったからだろう。
境内には、たくさんの稲荷の祠が有り、中央付近の大岩には「正一岩倉大明神」と彫られている。
岩倉とは磐座の事で、古神道における岩に対する信仰の事だ。
磐座は常世と現世との端境であり、神籬の籬は垣という意味で境であり、磐座は磐境ともいい、神域の境界を示すものである。
そういえば岩倉稲荷大明神は、長崎市天神町の銭座天満神社にもあるが、そのつながりは不明だ。
彦山は修験道の場であり、この岩倉大明神も泉が湧く、自然からの恵みの場所だったのだろう。
いつ行っても、この場所はひんやりしている。
ここに湧き出ている岩清水のせいだけではないようだ。
道の途中でお遍路に会う。
そんな場所である。