本河内 秋葉大権現
長崎神社巡り。秋葉大権現 本河内 妙相禅寺烽火山登山口の霊場
場所は本河内高部ダムの脇にある妙相禅寺の裏山。
左手の石段を上がると、廃屋になった神社や地蔵が多数ある。その先に進むと墓地があり、さらに奥に進むと川筋に、様々な神仏が祀られている。
まず戸隠権現が左手にある。
戸隠権現は戸隠山(長野県)を霊山とする山岳信仰に基づき,古くより修験の道場とされていた権現だ。
その先に秋葉大権現の鳥居がある。
川を渡ると右手には巡礼場所がある。
長崎西国三十三ヶ所霊場である。
長崎では長崎四国八十八ヶ所巡りの霊場はよく見るが、長崎西国三十三ヶ所霊場はあまり見たことがなかった。
同じようなものかと思ったが仏様の種類がちょっと違う。
祀られているのは弘法大師ではなく、如意輪観音とか十一面千手観音普賢菩薩である。
調べてみると、長崎四国八十八ヶ所巡りは昭和28年(1953)に真言宗延命寺の住職によって作られたもの。
長崎西国三十三ヶ所霊場は九州西国三十三箇所の長崎版で、いつから始まったのかは不明だが、最澄(伝教大師)の流れを強く汲む天台宗がメインとある。
真言宗と天台宗で霊場が別れているのだ。それで祀られている仏が違うのだと知る。
肝心の秋葉大権現だが、鳥居は立派なのだが、社殿は見当たらなかった。
秋葉大権現の鳥居の道は、烽火山に登る道である。
社殿は昔あったのだが現在はなくなったのか、それとも元々なかったのかは不明。
秋葉大権現は、元々秋葉山(静岡県)の山岳信仰と修験道が融合した神仏習合の神である。
火防の霊験で広く知られ、近世期に全国に分社が勧請され秋葉講と呼ばれる講社が結成された。
民衆が秋葉権現を信仰し、周囲に置かれた延焼防止のための火除地が「秋葉ノ原」と呼ばれ、後に秋葉原という地名が誕生したとある。
もしかすると烽火山がご神体だったのかもしれないと思う。
少し戻り、川に沿って登ると数多くの仏が並ぶ場所にたどり着く。
川は小さな滝から流れていて、その場が修行僧の滝行の場所になっていたようだ。
おおきな不動明王があり、滝上には白い像に乗った普賢菩薩が祀られている。
また周りには弁天像や水子地蔵、岩戸神社もある。
文章ではうまく伝えきれないので、ムービーの方で感じてほしい。
やはり霊気漂う場所である。
最近パワースポットなどの言葉を聞くが、私は嫌いである。
逆に物見遊山で来る一般人なら、いろんな気を吸い取られてしまう感じがある。
この場所に当たる妙相禅寺は紅葉スポットである。
紅葉狩りにはいいかもしれない。