PDF(ピーディーエフ)とは

PDF(ピーディーエフ)は、「Portable Document Format(ポータブル・ドキュメント・フォーマット)」の略です。

簡単に言うと「どんなパソコンやスマホでも、見た目が崩れずに読める文書のファイル形式」の事です。

PDFがここまで広く使われるようになったのには、いくつかの理由があります。

理由①:見た目が崩れないから

昔は、パソコンごとに使われているフォントやOSが違っていたため、
WordやExcelのファイルを他の人に送っても、「レイアウトが崩れている…」というトラブルがよく起きていました。

しかし、PDFは「どの環境でも同じように表示される」形式なので、
資料や契約書など、正確な見た目が重要な文書にとても適していたのです。

理由②:印刷に強いから

PDFは元々「印刷を前提にした文書フォーマット」として作られているため、

レイアウトがきちんと保たれる

フォントを文書に埋め込める

高解像度の画像もそのまま使えるといった特徴があります。

そのため、印刷会社・官公庁・学校などの現場で重宝されるようになりました。

理由③:無料で誰でも読めるから

Adobe社が「Adobe Acrobat Reader」というPDF閲覧ソフトを無料で配布したことも、大きな要因の一つです。

送る側としては、「PDFを送れば相手が確実に読める」という安心感がありましたし、
受け取る側も、ソフトを無料でダウンロードできるため、誰でも使える標準的な形式となりました。

理由④:セキュリティに強いから

PDFには以下のようなセキュリティ機能があります。

パスワードを設定できる

コピーや印刷を制限できる

電子署名を使って文書の真正性を保証できる

こういった機能があるため、ビジネスや公的な文書にも安心して使うことができます。

理由⑤:ペーパーレス化の流れに合っていたから

近年、社会全体で「紙からデジタルへ」という流れが強まりました。

その中で、「紙の書類をスキャンしてPDFにする」

という作業が当たり前になり、ますますPDFが使われるようになっていきました。

PDFが普及した主な理由は、誰でも・どこでも・同じように読める

「セキュリティや印刷に強く、ペーパーレス化にも対応できた」からです。

パソコンは各自違うソフトが入っています。

Windowsによく入っているオフィスというソフトでも、バージョンが違うと不都合が出たりしていました。

なので、いろんなソフトで作ったものをPDF形式に書き出して送る必要があります。

 

みんなが使っているパソコンは同じじゃない!

私たちが普段使っている「パソコン」と一言でいっても、実はいろいろな違いがあります。

その違いがあるせいで、同じファイルでも人によって表示が変わってしまうことがあるのです。

違い①:OS(オペレーティングシステム)

Windows(ウィンドウズ)

macOS(マック)

Linux(リナックス)など

それぞれのOSでは、ファイルの扱い方やフォント、表示の仕方が異なります。

違い②:使っているソフトやアプリ

たとえば、同じ「Wordファイル(.docx)」でも、

Microsoft Word(正規版)

Googleドキュメント

フリーの互換ソフト(LibreOfficeなど)

で開くと、文字の大きさ・改行・レイアウトがずれることがあります。

違い③:フォント(文字のデザイン)

ある人のパソコンには「游ゴシック」というフォントがあっても、

別の人のパソコンにはそれが入っていないことがあります。

すると、パソコンが勝手に別のフォントに差し替えて表示してしまうため、

デザインやバランスが崩れてしまいます。

違い④:画面サイズや解像度

ノートパソコン(小さい画面)

デスクトップ(大きい画面)

タブレットやスマートフォン

画面のサイズや解像度が違うと、表示される行数や折り返しの位置も変わることがあります。

だからPDFが便利!

このように、「パソコンの環境が人によってバラバラ」な中で、どこでも同じように文書を見せたい!というニーズに応えたのがPDFです。

PDFなら、フォントやレイアウトをファイルの中に埋め込んで保存できるので、「誰が、どんなパソコンで開いても、同じように見える」んです。

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