プロメテウス ★★★★

重苦しい出だしから始まるこの映画は、好き嫌いが分かれると思うが、私は好きである。

プロメテウス

プロメテウス

あの「エイリアン」を生んだ監督が作った映画であり、「エイリアン」の原点というキャッチフレーズで発表された映画だ。

タイトルのプロメテウスもギリシャ神話の神であり、この物語のすべてを言い表していると思う。

巨匠、リドリー・スコットが挑んだ「エイリアン」の原点!
リドリー・スコットが「ブレードランナー」以来30年ぶりに手掛けたSF映画。人類の起源をテーマにした壮大なドラマが、リドリー・スコット一流の映像センスで描かれる。

ネットを見ればかなり酷評が多いのだが、もっと評価されてもいいと思う。

ラストにエイリアンが出てくる場面を見て、リドリー・スコット監督の意思を強く感じた。

プロメーテウス
ギリシア神話に登場する男神で、ゼウスの反対を押し切り、天界の火を盗んで人類に与えた存在として知られる。また人間を創造したとも言われる。

その行いに怒ったゼウスは、プロメーテウスを山頂に張り付けにさせ、生きながらにして毎日肝臓をハゲタカについばまれる責め苦を強いた。プロメーテウスは不死であるため、彼の肝臓は夜中に再生し、のちにヘーラクレースにより解放されるまで拷問が行われていた。その刑期は三万年だった。

監督の思う未来も過去も、リアリティに満ち溢れていると思う。

ギリシャ神話のプロメーテウスに、人間と人間以外の生き物の存在理由を託している。

最新作のオデッセイより、こちらの方が好きである。