12月になると、商売の面でクリスマスが一斉にアピールされる。
キリスト教国でない日本も、世界に便乗して大騒ぎをする。
まあ、お祭りが好きな日本人なので、目くじらを立てることではないが、一応、軽く批判しとく。
クリスマス
クリスマスは一部の教派でイエス・キリストの誕生を祝う祭り であり、降誕祭ともいう。
あくまで誕生を祝う日であって、イエス・キリストの誕生日ではない。
それはそうだ。
もちろん、正確な誕生日がわかるわけでもなく、キリスト教徒の総意として、12月25日という事になっているだけである。
しかし、キリストの聖地はエルサレムで、当然中東で発生した宗教である。
この地域は暑いし砂漠もある。
となれば、ホワイトクリスマスなんかは、まったくないのだ。
まあ、もみの木も生えておらず、当然サンタクロースやトナカイだって存在しないのである。
こんな論文があった。
北欧人の改宗:キリスト教の現地化
代替的な宗教的共同体に対する需要も、魂の救いへの需要もほとんど持たなかったゲルマン人たちに対して宣教した結果、キリスト教の側も変質を余儀なくされた.そして,意図しない結果として「中世初期キリスト教のゲルマン化」をくこととなった。
これは,宣教を受ける側の文化が、その必要に合わせて、キリスト教を適応させ変化させる過程であって、「現地化」とも呼ばれる。(抜粋)https://hermes-ir.lib.hit-u.ac.jp/rs/bitstream/10086/15228/1/ronso1310401100.pdf
北欧には北欧神話というものがあり、キリスト教化される前のノース人の信仰に基づく多神教の神話である。
そして、キリスト教の現地化によって、さまざまに変化していくことになる。
「なまはげ」は世界共通
サンタクロースも地域差があって面白い。
ドイツの古い伝承では、サンタは双子で、一人は紅白の衣装を着て良い子にプレゼントを配り、もう一人は黒と茶色の衣装を着て悪い子にお仕置きをする。
これはまるで、日本のなまはげである。
ハイチではトントン・ノエル(サンタクロース)と一緒にトントン・マクート(麻袋おじさん)が回り、悪い子はトントン・マクートが袋に入れてさらってゆくとされる。
アイスランドでは、サンタクロースに相当する妖精として13人のユールラッズがいる。「スプーンを舐めるサンタ」など13人に明確なキャラ付け、名前などの設定が決められているほか、母(グリーラ)、父(レッパルージ)、そしてペットのユール・キャット(クリスマス猫)などもいる。エーシャ山に五千年住んでおり、12月12日から毎日ひとりずつおりてきて、良い子にはお菓子、悪い子には生のジャガイモを靴のなかにいれていく。
おもしろい。どこの世界にもいい子と悪い子がいたのである。
そして、これらはすべて、キリスト教の現地化のせいである。
コカ・コーラにまつわるデマ
「サンタクロースが赤い服を着ているのはコカ・コーラの広告によるものである」というのはデマである。アメリカやヨーロッパにおいても19世紀には既に赤い服を着たサンタクロースが主流になっていたからだ。
これらはコカ・コーラ社とメディア、広告業界の戦略なのだ。なんと抜け目ないことか。
クリスマスに限らず、日本で、はやっているかぼちゃの化け物が出るハロウィンも古代ケルト人の祭りが起源といわれている。
日本の宗教観が緩すぎると、批判的に言われているが、世界だって、どこか適当なのだ。
クリスマスで騒いで、神社に初もうでに行くことくらい、世界から見ればどおってない事なのだ。
これは宗教の日本化であり、日本人が楽しく暮らすための知恵でもある。
まあ、日本人は欧米が好きなので、欧米の祭りを受け入れたがっている。(欧米か!!)
しかし今後、中東やインド、東南アジアの祭りが日本に加わるかもしれない。現に、台湾のタピオカが大流行したではないか。
キリストはアジア人
最後にイエスは西アジアの共通語アラム語を話すアジア人だったという話がある。
西洋では金髪の白人の姿をしているのが多いが、マリアが母なのでユダヤ人だし、ベツレヘム(パレスティナ)で生まれたのでパレスティナ人ともいえる。
ネットの話-この事をキリスト教徒の人に尋ねると、「そんなこと考えた事がなかった」と。
なぜなら、キリストは人ではなく、神様だからと答えた。
ナイス!!
そう、神様は人知を超える存在なので、何でもありなのだ。
(ネタ元 ウィキペディア、他)