目には目を 不寛容社会の憂鬱

倍返しはダメ

大昔のバビロニアという国のハンムラビ法典の一節と言われている。

目には目を 歯には歯を 復讐を認めた法律という事で理解していた。

ところが、これは罰の上限を定めた規律だという事である。

ハンムラビ法典

ハンムラビ法典

 

目をやられたら、罰は相手の目だけにしなさい。

倍返しはダメですという事だ。

 

人間にはプライドというものがある。

僅かな事でも、プライドを傷つけられたら、

相手の命を奪ってもいいと思っている人が多い。

 

しかしハンムラビ法典は、それを抑制している。

紀元前18世紀の法律である。

それさえ過大な復讐を戒めている。

 

不謹慎狩り

不寛容社会という言葉がある。

NHKスペシャルのタイトルである。

例えば熊本震災に対し、芸能人のたわいもないコメントに対して

ネットで袋だたきにしてしまう。

不謹慎狩りと呼ばれる現象である。

被災体験をブログに綴った有名人が「悲惨なのはお前だけじゃない」と攻撃対象になったり、昆虫の写真を使った学習ノートが攻撃対象にされた。

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いろんな解説では「世間の空気を過剰に意識した反応」とある。

 

 

僕にも少し覚えがある。

SNSで書いた僕の記事に「いいね」を入れてくれていた人に

「私の記事にいいねを入れてくれない」と抗議された。

これもまた、「ネットの空気」に反応しない無神経な僕に対しての警告だったと後で気づいた。

たわいもない例えだが、ネットの不気味さを感じている。

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目には死を

今の世界の報復紛争は、「目には死を」 「歯には死を」になってるような気がする。

もし人類が話し合いで問題を解決できない生物なら このハンムラビ法典を現代に合うように改修して、世界法にしたらどうだろうか。

いや、これはやはり戯言かな。

復讐の心は、人類の業なのかもしれない。

 

日本国憲法などすばらしい決め事は、世界に沢山ある。

人類は、それを守れないだけなのだ。  

 

 

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