新県庁での撮影 モニターは合成しないと表示できない
出来たばかりの県庁で、集合写真を撮影したのだが、モニターを一緒に写し込むという事になった。
大きいモニターを看板代わりに使用した案件である。
うーん
モニターというのは、集合写真を撮るための強い光の前だと、ほとんど映らなくなってしまう。
人物とモニターを同時に写し込む方法はある。
状況は夜景を背景とした人物撮影と同じ状況だ。
方法1
スローシャッターを使う。
ふつう仕事としての集合写真の場合、絞りとシャッタースピードはマニュアルで設定する。
この場合絞りはF11くらい、シャッタースピードは1/60か1/125で十分だ。
絞りをF11以上に設定する理由は、くっきりはっきり撮影するためである。
しかし絞りをF11以上に設定するには、小型ストロボでは無理で、大型ストロボが必要となる。
そうすると、モニターをきれいに写すには、アンダーになってしまう。
そこで、絞りF11はそのままで、シャッタースピードを1/8くらいのスローシャッターに設定して、撮すとモニターも人物もはっきり撮れる。
はずなのだが、スローシャッターの場合、人物がブレる可能性が大きい。
表彰式などの写真だ。人物がブレるのは最悪である。
なので、この方法1は却下である。
という事で今回は、方法2の合成をすることにした。
撮影の流れで、ストロボを焚かずに1枚撮影する。
この撮影はモニターをきれいに写すシャッターである。
その後フラッシュを焚き、人物を綺麗に撮影する。
そしてそれを合成するのだ。
仕掛けは簡単なのだが、リハーサルなしの本番のみの撮影である。
周りの人達は、合成することなど知らない。
私自身も撮影現場を見て、本番直前にそれを決める。
というわけで、撮影は成功しました。
カメラマンというのは、現場の水面下で格闘しているのです。(エッヘン)
そして、それは慣れとカンとの勝負です。
今のカメラはフルオートで素晴らしく進化したけれど、いざとなったらフルオートは役に立たなくなるものです。
プロのカメラマンは、基本的にマニュアルで勝負をするものですよ。