長崎の墓には特徴的なことがある。

よく、他県からやって来た人が、お盆に墓で花火をするのを見てびっくりしたという話があった。

確かにそうだろう。うちも大阪に住んでいる従兄弟たちの子供が目を丸くした。

お盆の墓参り


夕方から夜にかけて墓参りをするというのも長崎独特みたいだ。

さらに墓の文字が金色になっているものが多いのは、もろ中国の影響だ。

紋の色が金

しかしもっとびっくりする事がある。それはお盆に墓で食事をするのだ。

その為にベンチもついている墓がある。

お盆の日は重箱にごちそうを詰め、クーラーバックにビールを詰め、花火をしながら晩飯を食べていた。

本当の話である。


まあお墓というのは、地域でいろんな形がある。

稲佐の外人墓地の中にある稲佐地域の墓は、やはり中国人の影響を多く受けているようだ。

 

土神様

その影響の一つに土神(つちがみ)様がある。

本来は「土神(どじん)様」という。

土人堂

旧唐人屋敷内に土神堂がある。その神様のことである。

中国人の墓にも同じものがあるが后土(こうど)と書いているものがある。

后土(こうど)

后土(こうど)は、四御の唯一の女神であり、中国道教の最高位の全ての土地を統括する地母神。土地・陰陽と生育を司る墓所の守り神であり、主に女性や死は陰と位置づけられる事から、墓所の神は女神となった。
ウィキペディア

土神(どじん)様と后土(こうど)は同じ中国道教の神様である。

まあ、土地の神様なので墓を守ってもらうとか、土地を借りているので敬意を払ってとかの意味がある。

 


日本ではお盆は8月15日だが、中国のお盆(盂蘭盆)は旧暦で行うので墓地で出会うことはない。

中国人は毎年4月5日前後「清明節(qing ming jie)」という期間があり、その時に墓参りをして供養する。そのためこの節を「掃墓節(お墓を清める日)」ともいう。

 

お盆は日本の仏教行事だが、中国は道教の行事である。

道教と言えば、昔はやったキョンシー(霊幻道士)を思い出す。

霊幻道士

霊幻道士は架空の物語だが、長崎には道教的雰囲気がよく似合う。

中国では儒・仏・道の三教が各々補完し合って共存しているとするのが道教の思想であるとされている。

ロシア人、イギリス人、中国人、朝鮮人などが同じ敷地に埋葬されるのが長崎、稲佐である。

道教のような、ちゃんぽん文化が染み込んでいるのだ。

 

そして、やっぱり長崎チャンポンはうまか! これに尽きる。