紅葉の小旅行(3) 逆さ紅葉寿福寺
小旅行のラストは佐世保市江迎町の「逆さ紅葉」寿福寺である。
ガイドさんの話では、今年は新型コロナウィルス感染拡大防止のため、一般客の入場は中止となったらしい。
ただ団体客は受け入れてくれたので、旅行に付け加えたとの説明だった。
ここもまた真言宗のお寺で、1582年(天正10年)に平戸領主松浦鎮信により現在の佐世保市早岐に「長福寺」として創建されたとある。
1635年(寛永12年)に平戸藩の江迎における祈願所として現在地に移され、寺名が8代将軍徳川吉宗の子供の長福丸と同じだったため、寿福寺に名を変えたとある。
佐世保のお寺が、そこまで気を遣う事もないと思うのだが、平戸藩が忖度したのである。
ウィキペディアに江迎出身の「天下の奇人」徳田真寿の三角形で形作られた墓所があるという。今回は見れなかったが、写真があった。
逆さ紅葉
逆さ紅葉の名所は全国にあるが、本来湖に映った風景を楽しむものだった。
これをお寺や日本庭園を鑑賞する一興として各地が始めたとされている。
長崎でも心田庵がお膳を庭先に出して、逆さ紅葉を演出している。
寿福寺では広間の畳を一部はがしてアクリル板をはめ込み、逆さ紅葉を映している。
特別批判する気はないが、これも日本人の美意識だと思えば納得も行く。
ただ、寿福寺の場合、アクリル板が少し波打っていて、映る景色が波打っているのは興ざめかな。
本来は日本庭園を楽しむ事なのだろうが、コロナ禍でこの逆さ紅葉を拝観するだけで終わったらしい。(拝観料500円)
これで旅は終了だ。
みんなバスに揺られて帰途につく。
今年は撮影旅行で、対馬や京都、比叡山にも行った。これらはカメラだけを持った一人旅である。
今回のバス旅行は友人と行った。
楽しむ旅は、一人旅より複数の友人と行く方が楽しい。
旅はどこに行ったかではなく、誰と行ったかが大切だと、先人の教えもある。
それもそうだなと思う旅でもあった。