ちいちゃかばってん、ドーイドイ
これは、精霊船の掛け声で、大きな精霊船の中に挟まれている小さな精霊船を担ぐ人たちが言っていた記憶がある。
今年もお盆を迎え、15日に仏前のお供え物をコモに包んで、旭町桟橋にいった。
そこにはコモがたくさん積まれていたが、右端には小さな精霊船も置かれていた。
テレビでは大型の精霊船が撮影され放送されているが、諸事情により小さな精霊船も多くいる。
道行くときも、大型船に負けじと、爆竹を鳴らす初盆の人たちの船。
そんな時、この言葉を思い出すのだ。
ちいちゃかばってん、ドーイドイ。
小さな精霊船に飾られたばあちゃん、じいちゃんの写真を見る。
家族の思いが詰まった精霊船だ。
精霊船は大小に関わりなく哀愁があるものだ。
ただ、小さな船を見れば、それほど派手な人生を送らなかったかも知れないが、地に足をつけた生活を歩んできたのだろうと勝手に想像する。
船はちっさいけど、歩んできた人生は皆同じだ。
だからつぶやいてみるのだ。
ちいちゃかばってん、ドーイドイ。