天后堂(てんこうどう) 日本と道教

〒850-0906 長崎県長崎市館内町18-5

ランタンフェスティバル会場内の祭壇

ランタンフェスティバルのオブジェ

ランタンフェスティバル会場

現在(2023.1.23)長崎ランタンフェスティバルが3年ぶりに開催されている。

このイベントのベースになっているのが、中国の元宵節(げんしょうせつ)だ。

元宵節とは、正月の望の日(満月の日、旧暦一月十五日。日本でいうところの小正月にあたる)を祝う中華圏での習慣である。ウィキペディア

この行事は前漢(紀元前206年-8年)の反乱平定のお祝いだったのが、中国の道教の影響を受け、民間の風俗となったとある。

そして、長崎の新地中華街付近や繁華街で赤い提灯を多数飾る長崎ランタンフェスティバルというイベントになっている。

そして、このイベントの目玉になっているのが「媽祖行列」というものだ。

媽祖とは航海・漁業の守護神として、中国沿海部を中心に信仰を集める道教の女神である。

日本の長崎では、鎖国時代、清国とオランダだけが貿易を許されていた。

そして「唐船」と言われる清国からの船には、必ず「媽祖像」が祀られていて、長崎に停泊中は船から降ろしお堂に安置され、出航の際にはまた船に戻される。この堂に像が運ばれまた船に戻す様子を長崎の「ランタンフェスティバル」で再現し、「媽祖行列」というイベントに仕上げている。

道教

中国三大宗教(儒教・仏教・道教)の一つで、日本へは正式には伝わってないとされるが、日本への影響は大きい。

今回は、館内の唐人屋敷跡にある道教のお堂を巡った。

湊公園長崎ランタンフェスティバル会場、土神堂、福建会館天后堂、観音堂、天后堂の5箇所だ。

唐人屋敷跡 大門

福建会館天后堂

天后堂

長崎の唐人屋敷には、福建省の人たちが多く、この中国の沿岸部では道教の信仰がとても強い。

それゆえ、道教の神を祀るお堂が多く建てられている。

道教の影響は日本にも深く浸透していて、悪霊祓い、病まじない、占い、姓名判断、風水、おふだ等がそうである。

また古代日本にも現れていて、神道という文字も道教の経典由来という。

そのリアル道教を今回巡っている。

中国の文化を取り入れてきた日本だが、そこには単なる真似ではなく、日本フィルターが常に作動している。

その結果、神道や日本の仏教が、どう関わっているのか知りたいと思う。

湊公園長崎ランタンフェスティバル会場

 

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