恵方巻きは嫌いだ

最近のニュースで、農林水産省が恵方巻について需要に見合う販売を行うよう、コンビニエンスストアやスーパーマーケットの関係団体に文書で通知する異例の対応も行われた。

確かに異例である。

問題は売れ残った大量の商品が廃棄されるなどの食品ロスがひどかったからである。

それ以外にも、従業員やアルバイトにノルマを課すとか、自爆営業といわれる、自分の金をつぎ込んで架空の売上を作る行為が、2010年以降目立ち始めたからだ。

これはコンビニの商売の在り方を問われる問題だったのだ。

道徳なき経済

「道徳なき経済は罪悪であり 経済なき道徳は寝言である」という二宮尊徳の言葉がある。

二宮金次郎像

行き過ぎた事例の一つがこの恵方巻き販売だった。

「恵方巻」という名称は1989年にセブン-イレブン広島県広島市中区舟入店の野田靜眞が「大阪には節分に太巻き寿司を食べる風習がある」と聴いて仕掛けたことが始まりである。

なので、大坂の風習と呼ばれているが、その根拠や文献はまったくない。

売上の少ない冬の時期の新しいイベントとして考えられたもので、バレンタインデーと同じ発想である。

起源らしきもの

この恵方巻きの起源だが、いろいろある。

■幕末から明治時代初頭に、大阪・船場で商売繁盛、無病息災、家内円満を願ったのが始まり。

■船場の色街で女性が階段の中段に立って、丸かじりして願い事をしたらかなったという故事にちなむとする説。

■節分のころは新しい香の物が漬かる時期で、江戸時代中期、香の物入りの巻き寿司を切らずに丸のまま恵方を向いて食べ、縁起をかついだ。

■船場の旦那衆が節分の日に、遊女に巻きずしを丸かぶりさせて、お大尽遊びをしていたことに端を発するという説。

まあ、どれも風説で記録に残っていないものばかりだ。

訳知りの人から聞いたのは、色街で、男性のシンボルを巻き寿司に見たてて、遊女に食べさせて喜んでいたというのが大元という事だ。

恵方巻き

まあ、女性が巻き寿司をそのまま頬張るという姿は、品が良くないし、色街で品のない旦那がやらせそうな事である。

なので私は恵方巻きイベントが嫌いである。

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