天正遣欧少年使節

野村周平主演の歴史ドラマ『MAGI -天正遣欧少年使節-』をアマゾンプライムビデオで見る。

演出や作り方に関しては、いろいろ言いたい部分もあるが、物語はとても面白く、キリスト教関連のドラマで、イエズス会の野望をこれだけハッキリ述べているのは、これまでなかったと思う。

そこは十分評価したい。

なので★★★★である。(5段階評価)

内容

16世紀・戦国時代の日本を起点に、イエズス会記録に残る伊東マンショ、中浦ジュリアン、原マルティノ、千々石ミゲルら4人の少年たちが法王に謁見するまでの、8年におよぶ過酷な旅路を描いた物語。

使節団の構成

使節の少年たちは有馬晴信が日野江城下に建てたセミナリヨで学ぶ生徒の中から選ばれた。使節4名の正確な生年月日は不明だが、派遣当時の年齢は13 – 14歳であった。中浦ジュリアンが最年長、原マルティノが最年少と言われる。

伊東マンショ、千々石ミゲル、中浦ジュリアン、原マルティノの名前は、キリスト教関係の書物によく出ているので馴染みがある。

天正遣欧少年使節顕彰之像

表題のMAGI(マギ)とはイエス誕生の時に東方より贈り物を持って駆けつけた三人の賢者のことを言う。

仏教徒の私にしてみれば、三人の賢者の話は、子供が幼稚園でやったクリスマス会でお目にかかる程度の事で、これまで関心がなかった事である。

ところがこのドラマでは、このMAGI(マギ)がテーマになっている。

ナルホドと思った。

なぜ少年たちはローマに行かなければならなかったのかが、私が読んだ本には書かれていなかった。

ところがこのドラマを見てよくわかったのだ。

全ては、イエズス会のヴァリニャーノ神父の計画だったのである。

この使節団の目的は、東方の三人の賢者(MAGI)の伝説を現実とする事で、ヴァチカンから多額の資金援助を引き出し、日本をキリスト教国にするというものだったのだ。


長崎で語られるキリスト教の話は悲劇と献身の話だけである。

しかし西洋と日本という大きな視点で、日本への布教を考えれば、こんな綺麗事だけではないことは明白だからだ。

カトリック会の中での抗争、西洋人が思っている東洋人の地位など、確かにドラマのとおりだと推測される。

これはドラマなので、かなり脚色がされているが、キリスト教の側面をしっかり描いている点では、十分評価されてもいいと思う。

おすすめの作品である。