中里河畔公園の毘沙門天
長崎バイパスで諫早に行く際、パイパスを降りて少し進んだ地域で、喜々津川沿いにある。
中里河畔公園は小さめの広場が段になって山部へ続いている。私が行った時は、小学生の遠足だったようで、甲高い声が公園中に広がっていた。
毘沙門天は公園の左の一番高い場所にあった。
コンクリートで敷地を固めていて、崖沿いには金網が付いている。敷地は八畳くらいで、祠はその奥だ。
ブロック壁の小さな祠だが、ちゃんと瓦屋根が付いている。
中には5つの造形物が祀っている。真ん中は台に乗った祠で、右横は仏像。右側は字の読めない石碑と五輪塔らしきものだ。
毘沙門天と呼ばれているらしいが、それらしき神様はいないと思う。
要するに、山の上の祠で、おそらくこの公園を造成する際に出てきた、祠や仏像を集めたもののように思える。
寄せ集めの祠は、長崎にも結構ある。という事で、由緒も創建も全く不明だ。
しかし、石仏や祠を捨てなかっただけでも、めっけ物かもしれない。この祠があることで、この地域にも信仰があることがわかったからだ。
毘沙門天
仏教における天部の仏神で、持国天、増長天、広目天と共に四天王の一尊に数えられる武神であり、多聞天または北方天とも呼ばれる。
日本においては、「五穀豊穣、商売繁盛、家内安全、長命長寿、立身出世」といった、現世利益を授ける七福神の一柱として信仰されている。ウィキペディア
七福神の一柱なので、とてもいい神様ということになっているし、ご利益も多すぎるほどだ。
七福神は江戸時代の産物で、真面目に神様の歴史を知る人にとったら、ふざけた代物だ。
ただ、現代でもそうだが、これが庶民の活力なのかもしれないと思う。
毘沙門天は農村部に人気で、強い神様が疫病を追い払う信仰が根付いていると思う。
中里河畔公園は小さいながらも、整備の行き届いた公園である。
その公園を見守るように毘沙門天がいる。
なかなか、いいんじゃないだろうか。