多良見町 琴尾神社
長崎県西彼杵郡諫早市多良見町佐瀬1788。標高451メートルの琴ノ尾岳の頂上にある。
祭神は天宇受賣命(アマノウズメノミコト)。
天宇受賣命は岩戸隠れの伝説などに登場する芸能の女神であり、日本最古の踊り子と言える。
この祠の横には普賢菩薩を祀る祠があり、計2基が祀られている。
琴ノ尾岳には烽火台跡がある。これはかなり古代からあったのを徳川幕府は島原の乱のあった後、復活させたという。
つまり、この山は古代より重要拠点だったということだ。
天宇受賣命を祀る神社は少ない。
なぜこの神様が琴ノ尾岳に祀られているのか不思議だ。
HPを調べると、伊木力の先、佐瀬の勢女(せめ)集落というところから上がった参詣道に一の鳥居があるという。みさき道人 "長崎・佐賀・天草etc.風来紀行"
佐瀬の勢女(せめ)集落の、勢女(せめ)の地名の意味がわからないが、文字からして天宇受賣命と関係ありそうな気がする。
高天原 岩戸神話の神様
琴尾神社は諫早の多良見町だが、麓の長崎の長与町の神社には、高天原系の神様を祀る神社が三箇所ある。
斉藤郷岩淵神社の祭神は八意思兼神(やごころおもいかねのかみ)で、岩戸隠れの際に、天の安原に集まった八百万の神に天照大御神を岩戸の外に出すための知恵を授けたこととされている。
岡郷の白髭神社・日枝神社の白髭神社は一般的には祭神は猿田彦命である。猿田彦命と天宇受賣命は夫婦とされている。
長与の戸隠神社の祭神は岩戸を怪力で開いた天手力男神。
どうも、偶然じゃないようだ。
不思議な地域だ。