戸町 二本松神社
長崎県長崎市戸町2丁目
戸町方面から行くと、坂を登りきった場所で、星取山と鍋冠山とをわける峠である。
地図を見ても、各方面への分岐点となっている。
二本松神社は峠の頂上のようで、広く整備した場所に、名前の通り2本の松が植えられており、そこに小さな社がある。
2006年に建て替えられ、この場所にあるという情報もあった。
小さいが新しくきれいな神社で、拝殿を覗くと白旗大明神と書かれた石碑と石の祠が並べて祀られている。
ネットで調べても正式な祭神はわからなかった。
二本松神社をネットでググれば、福島県二本松市の二本松神社がまっさきに出てくる。
社伝によれば、創建は久安年間とされ二本松に地頭として入った安達盛長が塩沢田地ヶ岡に居を構えた際に熊野権現を「熊野宮」として祀ったことに始まる。その後、奥州探題だった畠山満泰が田地ヶ岡から白旗ヶ峰に居を移し、二本松城と称した。この際、「熊野宮」も城内に遷座、畠山氏の氏神である八幡大神を祀る「八幡宮」と合祀された。ウィキペディア
この中に白旗ヶ峰というのが出てくる。
もしかしたら、福島県の有名な二本松神社を真似したのかなとも思う。
そこには熊野宮、八幡宮もでてくる。
拝殿にある白旗大明神の横にある石の祠は、熊野宮か八幡宮かも。
もう一つの可能性がある。
白旗大明神とは源頼朝を祀ったものである。
長崎には平家落人伝説がある。
そして鎌倉幕府時代、様々な東国の武士たちが長崎に流れ込んだようで、この地を治めていた深堀氏も承久の乱で幕府方として戦い、この地を恩賞として貰い受け統治している。
とすれば、源頼朝を祀ったものがあっても不思議ではない。
さらに、白旗大明神の横にある石の祠は、武士の大好きな八幡宮か。
いずれも妄想に過ぎないが、峠の頂上に神様を祀るというのはよく有ることだ。
目印にもなるし、道祖神的な祠だったのかも知れない。
長崎医学伝習所生関寛斎「長崎在学日記」にも、戸町峠(二本松神社)のことが載っている。
昔からここにあった神様であることは間違いない。