天神町 天満宮 イチイガシの巨木
橘湾に面した有喜港から、諫早の小ヶ倉ダムへ行く途中に天神町がある。
天神町という名前はたくさんあるが、イメージ的に街の中と思っていたが、ここの天神町は山の中である。
この名前は、天満宮があるから付けられたと思う。
田んぼに囲まれたコンクリートで舗装された道を行く。
天神ふれあいセンターという建物の駐車場になっている広場の奥に、一の鳥居がある。
古そうな石の鳥居だ。
上ると境内に出て、その奥に石垣が作られ、そこに天満宮がある。
瓦屋根の小さな社殿で、いかにも古そうである。
石段の上の左右に、石灯籠があり狛犬はない。
左手に拝殿新築記念昭和63年という石版の記念碑がある。もう一つ右手にあるのだが、文字が読めなくなっている。
拝殿の上には木で彫られた動物らしき物(雲に乗る龍?)が置かれていて、拝殿の扉は開いている
板張りの拝殿には何もなく、神殿へ続く通路が見える。
神殿の鴨居の上には、菅原道真の有名な歌
東風吹けば匂いよこせよ梅の花・・・の歌が筆文字で書かれた額が飾られている。
神殿をよく見ると、祭神の菅原道真公の木像が鎮座している。
この天満宮は「イチイガシ」という巨木有名だ。
鳥居の左上にそびえ立っているのですぐわかる。
イチイガシは、本来、丘陵地下部の適潤地に森林をなしていたが、そこは早くから開発されたのでイチイガシはほとんど姿を消した。現在ではごく稀に散在するに過ぎない。天神町の天満宮にあるイチイガシは幹囲4.40mで、諌早市第一の巨樹であり、県下でも有数の大きさである。
「諫早の名木30選」では、幹囲4.21m、樹高20mと書かれている。
うーん。
町の名前も天神町で、諌早市第一の巨樹がある神社なら、もう少し整備されてもいいかな。
少し残念に思った。
それにしても、諫早は天満宮が多いと思う。
これは歴史的なことだろうか。諫早は荘園制度の時代から、平家とのつながりや、大分の宇佐神宮との関係が深い。
そのせいで、菅原道真公を祀るのだろうか。
だけどこの飯盛地区には平安貴族の匂いがしないのだ。しかし天満宮がある。
昔の記録があればなーと、つくづく思う。