松原町 毘沙神社 毘沙門天を祀る
矢上の国道34号線を諫早方面に進み、古賀小学校入り口の先にある。
神社は歩道のガードレールが長く続いてるので、バイクで直接入れない。なので歩道でバイクを押しながら進み神社に到着する。
鳥居がなく、神社というよりお堂である。
境内は狭いが、石灯籠や献灯台があり、きれいに掃除されている。
献灯台の奥に立派な屋根のお堂がある。
門のような柱の上に、正月でよく見る丸いしめ縄がつけられていて、わずかに神社の匂いがする。
木枠のガラス戸で、開いてみると、大きく立派な毘沙門天の像が祀られている。
光背があり、左足で鬼を踏みつけていて、その鬼の表情がコミカルだ。
台座に昭和40年3月の日付と奉納した個人名が書かれている。
その右手に、小さめだが筋骨隆々のブロンズの金剛力士像2体。
お堂の出来ぐあいと昭和40年の日付を見れば、昭和に作られたお堂か。
しかし、この場所に昔から毘沙神社があり、昭和になって信者の方が新しく改築し、新しい毘沙門天の像を寄贈したのかも知れない。
この場所は八郎川が裏手に流れていて、昔、旅人はこのあたりの川を飛び石で渡ったかも知れない。
かなり手前だが、やはり川沿いに役行者神社がある。
川は氾濫すると非常に怖い存在で、旅人たちは盗賊などの危険もあり、その為の毘沙神社なのかもと勝手に想像する。
毘沙門天神社は長崎市内、時津などにある。結構人気の神様だ。
毘沙門天とか金剛力士、役小角など、強面の神様たちは、疫病退散でも信心されている。
やはり、古くから毘沙門天はこの場所で祀られていたのだと思う。
長崎街道という困難な道と川のそばに神様がいるのは、古代の旅人にとって心強いと思うからである。