西海崎戸町 乙姫神社 河童の伝説あり
〒857-3102 長崎県西海市崎戸町本郷1045
海岸に面しててられているこじんまりとした神社である。
祭神は玉依比賣命
『記紀』によれば、父は綿津見神で母に関する記載はないが、姉に豊玉毘売命がいる。古事記では鵜葺草葺不合命と結婚し、神武天皇を産む。ウィキペディア
乙姫神社という名前から、祭神は豊玉姫でいいと思うのだが、大島町に豊玉姫神社があるので、玉依姫にしたのかなと思う。
神殿は石垣の上に祀られている祠である。
由緒は不明。まあ崎戸島は流刑地になるくらいの島なので、しょうがないと思う。
ただ、家船衆の本拠地なので、その人達と関係があると思える。
島にはかっぱの伝説がある。
【伝承・河童の由来】
崎戸本郷にはカッパがいて子供に悪戯をしたり尻を抜くので村の人たちは大変困っていた。ある日、畑で草を取っていた若者がカッパに相撲がとらんかと悪さば仕掛けた。
カッパの舟繋ぎ石
若者とカッパは相撲ばとった。ところが、カッパの頭の上にあるサラの水を抜くと神通力を失うことを知っていた若者は知恵と力でカッパば、いやと云うほど大地に叩き付け、右の腕をもぎ取られたカッパは泣く泣く逃げた。
その夜以来、「腕ば返してくれんのう、腕ば返してくれんのう」と崎戸浦にカッパの悲しい声が聞こえてくるようになった。
哀れを覚えた若者が、「これから崎戸の浦の子供の尻を抜くような悪さをせんなら、クウヤの先の舟繋ぎ石が波で擦り切れるまでせんと言え」と言うと、「誓う誓う」と答えた。
若者からカッパの腕を返して貰うと、月夜に光る涙を拭きながら、なんべんとなく侘びを言うて、何処とも無く姿が消えたという。~崎戸郷の伝説から
http://fwdnet.web.fc2.com/jin3/oto.htm
河童は川にいる妖怪だが、この島では海に河童がいたのかもしれない。
この伝説もまた、家船衆のことをほのめかした話だと思う。