蚊焼 秋葉大権現 崖工事のコンクリートに祀られた普賢菩薩
グーグルマップのナビで到達できなかった神社だ。
場所は蚊焼の港から内陸へ行く道を進み、川沿いに有る小山の中に、神社のマークが出ていた。マップの指示通り進んだのだが、山際はセメントで補強されていて、神社への道を探せなかった。
秋葉大権現はもともと火事防止の神様で、山の中にある場合が多い。
山岳信仰と修験道が融合した神仏習合の神様なので、この権現様を祀る場所には仏様も一緒に祀られている場合が多い。
また修験道の雰囲気が強いので、人が入れなさそうな場所にあることも多い。
今回も場所はあっているのだろうが、コンクリートのがけ崩れ防止の壁で、道はなくなったのかも知れない。
コンクリートの壁の一角に、象のような動物に乗った菩薩像が祀られていた。恐らく普賢菩薩だと思う。
長崎市内の本河内の山奥に、秋葉神社があり此処の小さな滝にも普賢菩薩があった。
秋葉神社はこの山の中にあるのだ。
しかし、わざわざコンクリートの壁に仏様を祀っているのは、工事の際、山の中から引っ越しさせたのかも知れないと思う。
近くには仏様の祠もあり、場所的には間違いないだろう。
まあ、装備をして山の中に分け入れば、探せるかも知れないなと思った。
しかし、崖補修工事で引っ越しされた可能性も強い。
という事で山の中に入るのはやめて、コンクリートの仏様を撮影して引き返したというわけである。
現在300近くの神社を巡っているが、こんな事もたまにはある。
ただ、小さな神様や仏様の祠でも、工事の人たちは粗末にしていない事はよく分かる。
状況によって移動したり、散らばっているのをまとめたりして祀ることもある。
まあ、しょうがないことだけど、信心の心を大切にする工事の人たちは素晴らしいと思う。
さすがは日本人である。
こうやって、小さな祠でも残っていくのだ。