大村上荒平町 山田神社 竜神の滝

長崎県大村市上諏訪町 山田神社

城野尾川

山田神社

大上戸川、城野尾川の上流にある。JR諏訪駅の東側、多良岳の裾野の山の中にある。

滝があるとの事で来たのだが、神社の一の鳥居までバイクで行ける。右手は川で、大きな岩がゴロゴロしている川だ。

山田神社

山田神社

山田神社

山田神社

山田神社

短い橋を渡ると、一の鳥居がある。鳥居をすぎると案内の杭があり、山田権現の跡と書かれている。

案内の杭の側面に「由来:領主 大村純伊(すみこれ) 帰郡の願成就に因み、山田権現を創建寛永14年(1637)再興された。山田の滝は、維新の志士が血盟を交した地でもある。」と書かれていた。

大村純伊は有馬貴純のために一時領国を追われたが、まもなく奪回し大村氏を中興したという。

純前以前の大村氏の事跡は不確定な部分が多く、父の純伊にまつわる伝承は豊富であるが、その真偽ははっきりしない。ウィキペディア

要するにあんまり伝承は信用できないということみたいだ。

山田権現跡ということは神社は閉ざされているのかなと思いつつ先へ進む。

道の途中に大岩がある。その形は四角が斜めになっているようで、川の石と同じような四角い岩である。

複輝石安山岩と集塊岩の互層は共山砕暦岩をおおい、700~800m付近まて゛分布しており、経ケ岳中復て゛はこの複輝石安山岩の著ししい柱状節理か゛みられる。大村市の山田ノ滝や轟の滝は、この複輝石安山岩溶岩流の末端に懸ったものて゛ある。諫早市 大村市 北高来郡 佐賀県 - 長崎県地学会

用語が難しいが、この滝は安山岩の柱状節理だと言うことである。

途中で道が分かれていたが、案内の通り山田の滝方向へ進む。

山田神社

山田神社

山田神社

山田神社

山田神社 拝殿

山田神社 神殿

山田神社

右手に大きな石碑があり、その奥に四角い山田神社が見えてきた。周りには祠や記念碑がある。

建物は四角いコンクリートのようで、しめ縄もなにもない。

扉が空いたので、拝殿を見てみると、神殿部分は鉄の扉に鍵がかかっている状態。鉄の格子の間から中を見ると、お坊様の像が祀られていた。

後で記録を調べてみたら、七面大明神という言葉があった。

という事は、石像は日蓮上人か。神殿が鉄の格子で鍵がかかっているとなれば、竜神が祀られていることになる。

ネットにある解説は滝のことばかりで、山田神社の解説は殆どなかったが、山田権現とは竜神のことで間違いないだろう。

山田の滝

山田の滝

山田の滝

山田の滝

山田の滝

山田の滝

神社の奥に滝への道があり、進んでみた。

岩場を渡り進み、川に沿って移動する。結構危ない通路で、水が多ければ進めないようだ。

なんとか難所をクリアし、滝壺に着く。

柱状節理の崖が不思議に思え、自然の技とはいえ、まさに神がかりの雰囲気である。水量は多く、大きさもそこそこある。

手前の壁面には、鳥居のような何かが祀られている。

滝壺右の方巌壁に七面大明神鎮座あり(略)又左の方巌壁に碑銘文あり、此滝壺の下に又淵あり、題目淵と号し(略)七面大明神の石鳥居あり(略)窟中に日迢上人の石像あり・・

七面大明神や碑銘文などはよくわからなかったが、みなさんが書いているのであるのだろう。

詳しい説明があったので転載する。

大村市のホームページより抜粋
https://www.city.omura.nagasaki.jp/nishiomurasyo/kyoiku/kyoiku/shiritsugakko/sho/nishiomura/yamadanotaki.html
大村郷村記「大村藩編集天和元年1681~文久二年1862完成」には、

次のような記述があるそうです。

池田分山田の奧にあり、滝の高サ拾間程、左右山層り巌聳へ、緑樹陰林として周囲の巌壁恰も屏風を立たるが如し、水は其の巌間伝ひ漲り落ちるなり、滝壺長サ拾間、横五間、深サ五尋程(此滝壺を迹驚の淵と云ふ)水色藍の如し、水源は城の尾山・伏勢山の両谷より出る、御手水の滝の下流なり、滝壺右の方巌壁に七面大明神鎮座あり、往昔より災旱に遭時は、里人此淵に於て雨を祈るに必応験ありと云ふ、又左の方巌壁に碑銘文あり、此滝壺の下に又淵あり、題目淵と号し、滝壺より石を伝ひ、川中を下る事凡壱町程にして七面大明神の石鳥居あり、此鳥居際右の方路傍へ岩窟あり、窟中に日迢上人の石像あり、此所より又下る事三拾九間程にて、右の方路傍に山田権現の社同石鳥居あり次に庵室あり滝壺より庵室の間左右険山相対し、渓間には奇岩・怪石多く、渓川は曲折盤旋して此際を漲り流れ、或は淵となり、或は瀬となる、其水至て清冷なり、又河邊及山間には桜・楓数百株ありて、桜花の爛漫、楓樹の紅葉する頃は、遠近の遊人群参して、詩を賦し歌を詠して美景を賞す、誠に幽寂の霊境なり、此川の上流に滝あり、御手水の滝と云ふ、迹驚の滝より行程四町程、此間深山にて僅に樵夫の通ふ山径あり、甚険路なり

大村市からそれほど遠くないのに、こんな立派な滝があるのに驚いた。

水量も多く、さすが多良岳と関心もする。

日蓮宗は大村藩で多く信仰されているので、滝があれば龍信仰は当然だろう。

車で近くまで行けるので、おすすめの神社である。

山田神社

 

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