沖縄 那覇への旅(2) 那覇にたどり着くまで

まずはバスである。長崎駅前から8:30発車の九州号に乗り込む。

福岡空港まで2時間20分かかる。指定座席に座り、持ってきたおにぎりを2つ食べる。

座席の左側になにか差し込み穴がある。そうか。スマホ用の電源だ。試しにUSBの端子を差し込むと、しっかり充電できた。

バスだって進化しているのだと感心する。

九州号についているUSB

最近開通した新幹線の利用も考えたが、武雄で乗り継ぎというのは、荷物があるのでめんどくさい。なんとかならないのかな。

窓際の席に沈み込むように座り、タブレットを立ち上げ、ダウンロードした沖縄関係の本を読む。

やはり、まずはガイドブックだ。ガイドブックには美しい風景写真と食べ物が、臆面もない美辞麗句で書きなぐっている感じだ。

私はカメラマンなので、ガイドブックに使う写真がいかに大変なのかがよく分かる。

絵葉書写真というと、カメラマンの仲間でも定形の観光写真といったニュアンスで話し、オリジナリティがない写真として見下す風潮があるが、実際に旅行して撮影してみれば、絵葉書写真を撮る事がいかに大変かがよく分かる。

まず天気が重要で、次は撮影時間、季節感を出すのなら、紅葉や菜の花が一番キレイな日にち。それ以外にも様々な決まり事もあり、時間とお金をかけて景勝地に行っても、1枚もまともな写真が撮れないことなどザラである。

なので、沖縄に行って、こんな雑誌に載っている風景写真が撮れるかどうかはわからない。まあ、最初から諦めている。

首里城 守礼門

それ以外に歴史関係の本を何冊かななめ読みをする。

琉球という国ができたのは、日本の縄文、弥生、古墳時代のことだというイメージがあったが、琉球王国が出来たのは1429年だということにやや驚く。それまでは、日本の戦国時代の様に乱戦模様だったようだ。

思ってたより「琉球」は新しい国なのだ。

殆どの歴史書を読んでも琉球王国誕生のあたりから色々書かれている。

確かに日本の歴史も戦国時代が一番面白いと思う。

ただ私が知りたいのは、もっともっと昔の琉球である。

最初はどんな信仰だったのか、それが一番気になる所なのだ。

それ以外では、沖縄の駄目なところや、沖縄の恥部を週刊誌並みに書き散らしている本もあった。

どんな場所だって、良い所と悪い所はあるものだ。

全てを斜め読みしているうちに福岡空港国際線ターミナルに着いた。

近くに連絡バスのバス停があり国内線ターミナルに移動する。移動時間は15分くらいだ。

福岡空港

福岡空港

飛行機は最安値のピーチである。

ピーチは長崎空港から大阪への直接便があるので、時々利用する。

あの料金の安さは驚異的である。LCC(ローコストキャリア)は頑張って欲しいと強く思う。

飛行機への搭乗手続きは90分前からできるので、早めにと続きを終える。

ピーチの場合、手荷物は総量7Kg、縦横高さが110cmとある。私の荷物は大きめのバック一つなのだが、中には一眼レフ、レンズ3本、コンパクトカメラ、ゴープロとカメラばっかりだ。

それと、予備のバッテリー、充電器を合わせると、かなり重たい。

毎度の事だが、これらを一つのバックに入れ、肩にかけるとズシリとくる。

重たいカメラを持ち歩くのは止めにしようと思って、今は小型軽量の一眼レフにしているのだが、それでも重たいと感じる。

ピーチ 客室乗務員

定時にピーチは飛び立った。窮屈な席は、いつもと同じである。

11:55福岡空港発で那覇空港到着は13:45、移動時間は1時間50分。

そう。飛行機を使えばあっという間に目的地に着く。

しかし、たかが三日間の時間を作り、行動に移すまでが、とても億劫な事なのである。

ふらりと出かけ、目的もなくさまよう。そんな旅に憧れているのだが、仕事や家庭に埋没して暮らしていくと、そんな事はなかなか出来ない。

だが歳を重ね、仕事が減ったり、年金をもらうようになると、どこか覚悟が出来るのである。

死ぬまでにやり残したことを一つづつ片付けていきたいと。

今やっているバイクでの神社巡りも、いつか死ぬまでの時間つぶしなのである。

そう考えると寂しさも伴うが、老人はみんな同じだと思う。

感傷的になっていると、飛行機は那覇の上空に来たみたいだが、なかなか着陸しなくて、ぐるぐる回っているようだ。

沖縄上空

機内アナウンスがあり、那覇空港は混雑していて、着陸の順番を待っているとの事。

結局20分遅れくらいで着陸する。

さすがは人気の沖縄だと、妙に感心した。

沖縄空港

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