イザナギ、イザナミは兄妹だったのか インセスト・タブー

イザナギ、イザナミ

イザナギ、イザナミはご存じの通り日本を作った神様となっている。

神世七代の最後の神様である。  

イザナギ、イザナミは国を生み、そして神様を生んだ。

色んな神様を生んで、最後にアマテラス・ツクヨミ・スサノオの三兄弟を産み落とす。

神話だから、色んな事が書いてあってもまず受け入れなければならない。

 

しかし、一つだけいまだに疑問がある。  

それは、二人の関係である。

兄、妹という関係なのである。

神話なんだから、もっと不思議でいいと思うのだが兄、妹なのである。

 

イザナギ、イザナミが兄妹なのか夫婦なのかは、諸説があるが、現代の兄妹とは、ニュアンスが違うという。  

当然だと思うが、イザナギ、イザナミの祖先である神世七代の神様は、相手もいなくて、子供を作っていたということになる。

想像が及ばない。

やはり神様なのだ。  

 

近親相姦の事をインセスト・タブーと呼ぶ。

インセスト・タブーの場合、その一族が持つ劣勢遺伝子が表に出てしまう事が問題化されている。  

イザナギ、イザナミもその子供には障害が出ている。

生れた神々の中で、障害児はヒルコとアハシマという神様である。

それ以外は健康体ということになっている。  

この事がインセスト・タブーを連想させているのだ。

(この話には諸説があるようで、ヒルコ(水蛭子)とアハシマ(淡島)は、実は「日の子」と「粟島」で、これらは出雲の太陽神・豊穣の神だったので、障害児扱いをしたという話しがHPに載っていた。実に面白い。)

 

水蛭子の神(ヒルコのかみ)

水蛭子の神(ヒルコのかみ)  

 

日本の場合、権力者の家系には日本は近親婚が非常に多い。

異母兄妹の近親婚は当然だったようだ。

権力を維持して行くには、そうすることが当然だったのだ。  

 

僕はこの神話の中で違うことを考えた。

生物の進化は、遺伝子の突然変異で起こるとされている。

例えば、ネアンデルタール人の中からクロマニョン人が誕生した。

いや突然変異で新人類が誕生したとすれば、最初はたった1個体だったのだろうか。

いやそれでは種は存続できない。  

少数ながら、同時に遺伝子の突然変異をした新人類がいた。

そして少数の種は当然ながらインセスト・タブーを繰り返し、個体を増やしていったのだ。

 

神世七代とは、人類誕生以前の生物のことで、イザナギ、イザナミは新人類のクロマニョン人の事だったのかも。

 

クロマニョン人

クロマニョン人

 

かなり話しが飛躍したが、古事記は、日本最古の歴史書である。

その序によれば、712年に完成されている。

民間伝承をそのまま記述しており、変化に富んでいる。  

表現は突飛でも、古事記は真実を突いた内容だと思われる。  

 

伊弉諾、伊邪那岐は、やはり兄妹だったのだろう。  

インセスト・タブーなのだが、人の始まりは、インセスト・タブーを繰り返していかなければならなかった事を記録していたのだ。  

都合のいいように書かれた日本書紀とは違うのだ。  

真実は、都合いい物ではないんだと思う。

 

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