4ナンバーアルトバンの旅 南九州車中泊の旅(2)
鳥栖のジャンクションを過ぎ久留米のインターチェンジまでは道が3車線になっている。
そのせいか、いきなり熊本が広く感じてしまうのだろう。
熊本は妹の旦那の実家が熊本益城町で、2016年の地震の際家が崩れてしまった。命には別状がなかったというのが不幸中の幸いなのだが、その後大変だったらしい。熊本の復興には時間がかかるらしいが、天災の怖さを思い知った。また、今年就職した息子も熊本で働いている。元気に仕事をしてるかな。
そんな思いをいだきながらひたすら高速道路を走る。
時間も午後2時を過ぎ、飯を食べるために北熊本のサービスエリアで休憩をする。
サービスエリア内には熊本ラーメンのコーナーが有ったので、迷わず熊本ラーメンを食べる。
博多のラーメンと比べると太麺で硬めの茹で加減。揚げにんにくが入っているので最初プンとにんにくが臭うのが特徴だ。
値段は650円で安く、サービスエリアのラーメンとは思えないくらい内容も充実している。
ラーメンを完食しサービスエリアを出る。
ETC2.0
高速道路で移動する場合、いろんな町を通るが通るだけで、その町のことは何もわからない。もちろんジャンクションで降りればいいのだが、料金がかさんでしまうという問題が出てくる。
その事はやはり問題となっていたらしくETC2.0システムでの道の駅限定で寄り道OKという試験システムが登場している。
長崎だと、道の駅 彼杵の荘へ行くため東そのぎICで降りても、目的地まで高速道路を降りずに利用した場合と同じ料金に調整するというシステムらしい。
うーん。これはいいかもしれない。
その為には新しい機械を買わなければならないし(2万円前後する)、さらなるバージョンアップをすれば、又機械を買わなければならないかもと思えば、二の足を踏む。
しばらく様子を見たいね。
それよりも世界一高い高速代金のほうが問題である。アメリカやドイツは無料だし、フランスは日本の1/3の料金だ。
これは日本の国土事情もあるが、役人たちの利権の場になっていてもっと考えるべきである。
いま日本で問題になっている地域活性化だが、高速道路料金をただにしてしまえば、日本はもっと活性化するはずである。
道路は役人のものという考え方より、国民のものという考えをしたほうがいい。
トンネル23ヶ所連続
さて、どんどん鹿児島に近づいていくが、最初の目的地は霧島神社である。
その為には九州自動車道路をえびのジャンクションで、宮崎自動車道路に乗り換え、小林ICで一度降りることになる。
休憩のし過ぎで時間のことを気にしながら進む。
人吉に行く途中に「この先トンネル23ヶ所連続」がある。
ここは30年ほど前に通って、トンネルの多さにビックリした事を思い出す。
いやー 長くて多い。
これだけトンネルが必要な地形なんだと改めて感心してしまう。
ついに高速を降りる。
霧島
スマホのカーナビに従って霧島を目指すが、意外と遠い。山の周りをぐるりと回り込むせいなのだが、霧島はこれまでのイメージよりも大きい事に気づく。
地図で見ればたしかに巨大な山々が連なり、霧島連峰と呼ばれているのを実感した。
遠目でみれば噴煙も上がっていて(新燃岳と御鉢では活発な火山活動が続いている)、霧島山という名称がないのも初めて知った。
目指す霧島神宮は、この霧島連峰のなかの高千穂峰と火常峰(御鉢)の間に社殿が作られたのが最初と言われている。
時代は6世紀頃である。神武天皇から数えて29代目の欽明天皇(きんめいてんのう)の時代である。
この欽明天皇時代に百済より仏教が公伝し、任那が滅亡している。
大和はこの時点で一つの転換期を迎えているとも言えるのだ。
なぜなら欽明天皇は継体天皇の息子だからである。
継体天皇の血筋
継体(けいたい)という名前からして、天皇家の連続性の要になっていることがわかる。
戦後、現皇室は継体天皇を初代として樹立されたとする新王朝論が盛んになった。それ以前のヤマト王権との血縁関係については現在も議論が続いている。ウィキペディア
まあ書きたいこともあるが、今回は旅行の話なので割愛する。
そんな時代の中で、この霧島神宮は建てられた。
山の奥まった場所に神宮はあった。午後5時位だったので光の角度を見ながら撮影を開始する。
赤く塗られた社殿に少し考える。
神宮と名が付けば皇室の社殿ということだ。
その証拠に到るところに菊の紋がある。
しかし、外見は大きく分けられる。
伊勢神宮のような色のない自然風の社殿と宇佐神宮のような真っ赤な豪華な社殿が存在するということである。
神社に朱色を使う様になったのは、仏教の影響だと思われるのだが、伊勢神宮と霧島神宮の色の違いには必ず理由が存在する。
また鳥居の形も違うし、拝殿にしめ縄がない。
うーん。いろんな事を考えてブラブラしていたら、竜馬とおりょうの写真撮影用の看板があり、ついニヤリとした。
そういえば竜馬夫妻もこの神社に来ていたとある。
そろそろ日が落ちてきた。
宿泊予定の「鹿児島のくにの松原おおさき」に出発することにする。
霧島神宮を出発する時、山なのになんで霧島というのかなという疑問が起こった。
後で考えようと思いながら、アルトバンのアクセルを踏んだ。