中井貴一と阿部寛のサムライ姿を見たくて視聴。
中井貴一はサムライがよく似合う。サムライ映画は主人公次第で決まるものだと改めて思う。
『鉄道員(ぽっぽや)』の人気作家・浅田次郎による短編集「五郎治殿御始末」所収の一編を映画化した時代劇。
主君のあだ討ちを命じられた武士の不器用な生きざまを通し、幕末から明治へと時代が激変する中、武士として、人としての誇りと覚悟を持って生きる侍たちの姿を描く。
中井貴一が主人公を熱演し、阿部寛、歌舞伎役者の中村吉右衛門ら実力派が共演する。
Impression
桜田門、彦根藩というキーワードで物語の背景はすぐわかる。
歴史を背景にした物語は、その主人公の細かなエピソードが面白い。
武士という存在をどう描くかがいつも興味の的である。
『鉄道員(ぽっぽや)』もよかった。浅田次郎の書く男達は好感が持てる。
ワンパターンと言えばそれまでだが、運命の流れの中で姿勢を正しながら生き続けていく男達に、男心を揺さぶられるものを感じてしまうからだ。
今回も短いエピソードだが、サムライをやめた人達が、冷酷な商人に立ち向かうシーンがあった。
サムライとは何かを分かり易く説明したシーンだ。
こんなシーンは今までの時代劇にはなかったなと思い印象に残る。
作品作りは丁寧だし、役者は達者なので後味のいい映画だったと思う。
阿部寛も中井貴一に負けないように努力しているようで好感が持てた。
だけど、阿部寛はあんまりサムライが似合わない。
なぜだろう。
たぶん顔が濃すぎるせいかな。