巨人の遺伝子

先日ネットで、巨人遺伝子の発見というニュースを見つけた。

http://gigazine.net/news/20110221_irish_giant_gene/
北アイルランド・Dungannon在住のBrendan Holland氏は、6フィート9インチ(約206cm)という長身の持ち主。

13歳のころに爆発的に背が伸び始め、下垂体の腫瘍(しゅよう)により成長ホルモンが過剰分泌される先端巨大症(下垂体性巨人症)であると判明し、20歳のときに治療を受け身長の伸びは止まったそうですが、両親も兄弟も平均的な身長なので「なぜ自分だけこんなに背が高くなったのか」とずっと不思議に思っていたそうです。

最近になってBarts and The London School of Medicine and Dentistryの研究に協力したところ、Holland氏を含む現代の北アイルランドの4家族は、「アイルランドの巨人」と呼ばれた18世紀の有名な巨人症の人物チャールズ・バーンと遠縁であることが判明し、共通の遺伝子変異が特定されました。

18世紀の伝説的な「アイルランドの巨人」

18世紀の伝説的な「アイルランドの巨人」

面白いニュースだが、2メートル台の男性は世界にも多くいると思うので、びっくりというほどでもない。

しかし、このニュースで巨人の遺伝子が確認されたという内容が興味を引く。

これまで巨人症は病気で、遺伝によるものではないという説が有力だった。

しかし、巨人の遺伝子が存在し、脈々と引き継がれていることに驚く。

先端巨大症の主な原因

先端巨大症の主な原因は、脳下垂体に腫瘍ができ、その腫瘍から成長ホルモン(GH)が過剰に分泌されることです。GHが過剰に分泌されることにより、全身の骨、軟部組織が異常に発育したり、血糖値や血圧が上がったりすることがあります。

チャールズ バーン 骨格

チャールズ バーン 骨格

脳下垂体に腫瘍ができる原因は今のところ明らかにされておらず、通常は食事などの生活習慣、頭部打撲や遺伝との関係はないとされています。
http://acro-net.jp/net/acro-general/cause.html

ちなみに人間の身長の限界は2メートル台で、3メートルも背が高いと、骨が持たないという。

 

 

遺伝子というものは不思議である。

本質的には情報でしかない遺伝子が機能するためには発現される必要があるということだ。

考えれば、人はいろんなものに変化する情報だけは持っているということだ。

それが発現されれば、小人になったり、巨人になったりするということである。

素人考えだが、間違っていないと思う。

 

遺伝子異常

今回の発見のように、巨人という遺伝子が生き残って、子孫に伝えられるとすれば、巨人族、小人族というグループがいても不思議ではない。

小人症

小人といわれる低身長の人は「小人症」という病名がつけられ、成長ホルモンの分泌不全が治療の対象とされている。

つまり、遺伝子異常という事らしい。

しかし成長ホルモン不応症といわれる低身長症は遺伝するといわれている。

病気か遺伝か。

その両方もあるだろう。

現にリアルホビットといわれる身長約1メートルの小型人類「フローレス原人」も話題になった。

これは進化のなぞでもある。

このことを踏まえて、考えれば古事記や日本書紀にもさまざまな人物が登場している。

スクナ彦

大国主の国造りに際し、天乃羅摩船(アメノカガミノフネ)(=ガガイモの実とされる)に乗って波の彼方より来訪した。ウィキペディア

少彦名命・神農神御姿絵馬

少彦名命・神農神御姿絵馬

大国主(大きい人)という名前から、それを助けるものとしてスクナ彦という名前が作られたというのが一般の見解である。

しかし想像をたくましくすれば、あの邪馬台国のことが載っている魏志倭人伝に、小人国の記録があった。

インドネシアあたりの小柄な一族が日本にやってきたともとれる。

長髄彦

『旧事』長髄彦の長髄というのは、もと邑の名であり、それをとって人名にした。

長髄彦は大和地方で東征に抵抗した豪族の長として書かれている。

背が高いとはかかれていないが、長い脛を持つ人々の村とも解釈される。

猿田彦命

「鼻長七咫、背長七尺」という記述がある。

1尺が約30センチなので、記述どおりとすれば身長2メートル10センチとなる。

猿田彦命

猿田彦命 http://nihonspirit.com/archives/4318

まあ、真偽は別にして、誇張はあるとしても遺伝子による身体的特徴のある一族はいたかもしれない。

今回の巨人遺伝子はその可能性を多く秘めているといえるだろう。

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