王者の遺伝子。近親婚によるヒーロー誕生

絶対的なタブーではない

近親婚というのがある。

親子、兄妹、いとこなどが婚姻する事である。

現代では近親交配は文化的タブーとして存在し、障害児等が生まれやすいため、意図的に避けるようになっている。

しかし、つい最近まで日本でもよく行われていたが、戦後に制定された民法により、三親等内の婚姻は禁止された(民法734条)。

禁止されているが、

近親者間の性交自体を法律上禁止しておらず、また近親者間の事実婚認定も阻害されない。

生じた愛は阻止できない。

しかし、日本国憲法第24条に基づき制定される法令により、近親者間の婚姻に係る婚姻届は受理されず、誤って受理されても後に取り消し得る。ウィキペディア

しかし法律的には許可していない。これは婚姻による財産の共有などがトラブルの原因になる事や、モラル崩壊を防ぐためもある。

そして、生物学的にいえば、限られた範囲で婚姻を繰り返せば、遺伝子の多様性にかけるため、サルなどでも回避行動はあるが、状況により近親交配は行われている。

結局、近親交配を繰り返しても、種が滅びる事はない。

つまり、絶対的なタブーではないという事なのだ。

最強の固体を作るため、人間は近親交配をさせる

ここで大切なのは、近親交配をさせると、飛びぬけた能力を持つ個体を誕生させることが出来るという事実である。

遺伝子


近親交配の話の場合、優性と劣性の遺伝子の話が出てくる。

そして、その結果障害児が生まれてくる。

確かに障害児は生まれやすくなるのだが、天才も生まれる可能性が出てくるのだ。


優性と劣性という言葉の理解が必要である。

これは優性と劣性は遺伝学の用語で、遺伝子の優劣ではない。


どちらか片親からその遺伝子をもらっただけで形質に現れる遺伝子を優性

両親から同一の遺伝子をもらった場合のみにその形質が現れるのを劣性という。

障害をもたらしたり致死性のある遺伝子は、表面化すると生存が困難になるため、劣性遺伝子という形で隠蔽されている。

近親交配だと、隠蔽されている遺伝子が表面に出る確率が高くなるため、障害児が生まれやすくなるという理論である。

つまり、私たち健常者も、劣性遺伝子という形で、障害や致死性の遺伝子を持っているということである。

しかし、劣性遺伝子は障害の遺伝子だけではなく、人間にとって有利なものも存在する。

能力や、姿、形、毛並みなどである。

これを利用しているのがインブリードという交配である。


インブリードとは馬、犬、レース鳩といった家畜や愛玩動物の、近親交配のことである。

これにより、競馬ではより速い馬を生み出すのだ。

「奇跡の血量」という言葉もあり、名馬が誕生してきたのは事実なのである。

ララベル (競走馬)


英雄の遺伝子

人類はこの事にすでに気づいていた。

世界各地の創造神話では、神々や創造直後の人間が近親婚を行い、神や人口を増やす描写があることが多い(ヒエロスガモス「聖なる結婚」)。ウィキペディア

その地域や、一つの文化を誕生されるには、凡庸な能力では成し遂げられなかったのではないだろうか。

いわゆる、一つの集団で偶然に誕生したスーパーマンにより、その他大勢の集団をまとめ上げ、文明といわれるものに格上げさせたのだ。

世界は、「スーパー個人」の力により、大きく変わってきた。

アレクサンドロス大王、始皇帝、チンギス・ハン、キリスト、プッタ、ソロモン王など様々なヒーローがいる。

彼らは、常人ではない力を持っていたと語られている。

一つはカリスマ性であり、もう一つは実務的な能力であろう。


もし英雄の遺伝子があるとすれば、当然劣性遺伝子のはずだ。

そして、その遺伝子が表面化できるのは、近親婚の場合が確率的に高い。


日本の始まり

古事記の物語にイザナギ、イザナミが登場する。

前にも書いたことがあるが、彼らは名前が似ている事から、兄妹だと書いた。

最初の性交の際生まれたのは、蛭子である。

この子は不具の子に生まれたため、葦の舟に入れられオノゴロ島から流されてしまうと書かれている。

これは近親婚の弊害だ。

始祖となった男女二柱の神の最初の子が生み損ないになるという神話は世界各地に見られる。ウィキペディア

その後、色んな神様を生み、最後に三貴子を産む。

アマテラス、ツクヨミ、スサノオである。

国造り


さらに、アマテラスとスサノオは誓約をしている。

誓約(うけい)が婚礼とはかかれてはないが、

その結果

アマテラスがスサノオの持っている十拳剣(とつかのつるぎ)を受け取って噛み砕き、吹き出した息の霧から以下の三柱の女神(宗像三女神)が生まれた。

次に、スサノオが、アマテラスの「八尺の勾玉の五百箇のみすまるの珠」を受け取って噛み砕き、吹き出した息の霧から以下の五柱の男神が生まれた。

とある。

子供が生まれたということは、近親婚と解釈してもいい。


生物に優性、劣性遺伝子の仕組みがある限り、劣性となっているスーパー遺伝子が目覚めるのは、偶然の確立を待たなければならない。

そして近親婚は、そのスーパー遺伝子を覚醒させる唯一の方法だったのだろう。

しかし、その方法は、最悪遺伝子を覚醒させる道でもある。

だから、タブーとなった。


未来のヒーロー誕生

現在の遺伝子の研究はすさまじい勢いで進んでいる。

このスーパー遺伝子を覚醒させる方法もじきに究明されるだろう。

しかし、どの遺伝子がスーパーなのかは不明である。

頭がいい、身体的能力が高い、それがスーパーなのか

感がいい、芸術的能力が高い・・か。

またSFの世界のように、テレパシーが出来る、念動力(サイコキネシス )がスーパーなのか。

さらに生物が誕生して、これまで一度も表現しなかった遺伝子があるのかもしれない。

まあ、こればかりはわからない。

まさしく神のみぞ知るだ。