ライダイハンの事実 ベトナム戦争の韓国軍
ベトナムの歴史を調べていると、ベトナムが実に複雑で、古代より1000年間も中国の属国として生き抜いてきた歴史にため息が出た。
そんなベトナムに1800年代後半にフランスが乗り込んでくる。
ベトナムの植民地化を図るフランスは、清朝を清仏戦争で撃破し、1887年にはフランス領インドシナ連邦を成立させ、ベトナムはカンボジアとともに連邦に組み込まれ、フランスの植民地となってしまった。
その後の第二次世界大戦で、日本もフランスの同盟国ということで、ベトナムを支配している。
そして、この時代日本はベトナムに対して大きな過ちを犯してしまう。
1945年ベトナム飢饉が起き、北部の凶作、収穫米の強制買い付け制度、戦略爆撃によって鉄道網が寸断されたことと、日本軍とフランス政庁が有効な対策を取ろうとしなかったことなどが原因で40万から200万人に及ぶ人々が餓死したのだ。
一方ベトナムは白人のロシアに勝ったただ一つのアジアの国で、日本を見習おうとしていたのだが、その期待を裏切ってしまったのだ。
ベトナムの独立
しかし第二次世界大戦終了後、当然のように舞い戻ってきたフランス軍と独立を維持したいベトナム軍は戦争を起こすが、その時日本人はベトナムのために尽くしている。
なんと700人から800人の日本兵がベトナムに残留した。このような残留日本兵は「新ベトナム人」とよばれたという。
ベトナム独立戦争中の1946年に設立されたクァンガイ陸軍中学などいくつかの軍事学校で旧日本陸軍将校・下士官による軍事教育が行われた。
敗戦して日本はベトナムから引き上げるが、旧日本兵が残りベトナム独立のために戦った事により、現在もベトナムは親日家の人が多い。
ベトナム独立戦争に参加して戦死した旧日本兵には、烈士墓地に顕彰されているものもいるし、日本に帰国した日本兵の一部には後にベトナムから勲章を授与された者もいる。
なぜ、旧日本兵はベトナムに残留したのか
現在では推測しか出来ないが、日本軍という大きな組織の中で、作戦や行動を決める高級士官たちと、現場の日本兵にはやはりすれ違いがあったと推測される。
日本が表明した、大東亜共栄圏を作るといった理想を現場の兵隊たちは強く意気に感じていたのだろう。
西洋の白人たちに、アジアを好き放題されていた義憤もある。
だから、ベトナムの独立のために立ち上がったのだ。
人間の命は地球より思いといった日本の政府高官がいたが、「命より大切なものがある」という信念を、残留日本兵は実行したのだろう。
日本人の高潔さが見える歴史の一ページである。
ベトナム戦争
ベトナム戦争とはホー・チ・ミンが率いるベトナム民主共和国(北ベトナム)とアメリカが支援する南ベトナムとの戦いを言う。
北ベトナムにはソビエト連邦や中華人民共和国がつき、南ベトナムにはアメリカ、韓国の他にタイ、フィリピン、オーストラリア、ニュージーランドが南ベトナムに派兵をする。
この戦争は、資本主義と共産主義のぶつかり合いだった。
結果は、皆さんご存知のように北ベトナムが勝利し、今日に至っている。
そのベトナム戦争では、様々な悲惨なことが起きている。
無関係のベトナムに軍事侵攻
その時代、韓国は、クーデターにより政権を掌握した朴正煕(パク・チョンヒ 朴槿惠(パク・クネ)の父)が指導しており、ベトナム戦争に参加させるように、ケネディ大統領に懇願している。
ケネディ大統領は韓国の提案を当初は受け入れなかったが、ジョンソン大統領に代わると1964年から段階的に韓国軍の派兵を受け入れた。
1965年から1972年にかけて、韓国では「ベトナム行きのバスに乗り遅れるな」と官民挙げてのベトナム特需に群がり三星、現代、韓進、大宇などの財閥が誕生した。
そして戦争に参加した見返りとして、韓国は自由主義陣営から多額の援助を引き出している。
アメリカは20億ドルを直接負担し、日本からは11億ドル、西ドイツなどの西欧諸国からは10億3千万ドル調達している。
また、戦争に関わった韓国軍人、技術者、建設者、用役軍納などの貿易外特需(7億4千万ドル)や軍事援助(1960年代後半の5年間で17億ドル)などもある。
結局、韓国は無関係の第三国に軍事侵攻した事で「漢江の奇跡」と呼ばれる高度成長を果たした。
色んな国から金を引き出すために、韓国軍はSEATO派兵総数の約4倍の規模で、アメリカ以外の国としては最大の兵力を投入している。
いくら自国の経済が危ういからといって、全く無関係の国への戦争に、国を挙げて参加するというのは、どうかと思う。
韓国側は「自由主義を守る為」などと表明しているが、金儲けの為だけに他国の戦争に参加するのは、いかがなものだろうか。
韓国陸軍による大量虐殺
ベトナム戦争に参加した韓国軍の評判はすごい。
高校教師が生徒に言う話は「ベトコンは米兵とは戦ったが、韓国兵を見たら恐ろしくて逃げたんだ」ということだ。
以下は記録に残っている韓国陸軍の悪行である。
■ベトナムに上陸した韓国軍はビンディン省プレアン村、キンタイ村などを掃討、九つの村には化学兵器を使用し、また同時期にプウエン省のタオ村で女性市民42人全員を殺害した。
■ブン・トアフラとヨビン・ホアフラ地方では市民の財産を略奪したり、カオダイ教寺院を焼き払い、仏教寺院から数トンの貨幣を横領した。
■ナムフュン郡では老人と女性7人を防空壕のなかでナパームとガスで殺害し、アンヤン省の三つの村では110人、ポカン村では32人以上の市民を虐殺した。
■ビンディン省で400人以上のベトナム人市民を、ビンディン省で韓国軍が市民1,200人を虐殺した(タイヴィン虐殺)。
■タイビン村で韓国軍猛虎部隊が住民65人を虐殺(タイビン村虐殺事件)。
同ビンディン省で住民380人を虐殺したゴダイの虐殺が発生する。韓国軍は女性137人、老人40人、子供76人を防空壕のなかへ押し込め、化学薬で殺害したり、目を潰したといわれる。
■韓国軍はビンディン省の数千の農家と寺院を炎上させ、老若とわず女性を集団強姦した。さらにブガツ省では3万5千人のベトナム人が「死の谷」で虐殺された
■共同作戦中の米軍と韓国軍(猛虎師団、青龍師団、白馬師団等)が、ベトナム市民の結婚の行列を襲撃し、花嫁を含め7人の女性を強姦し、宝石を奪い、3人の女性を川の中へ投げ込む暴行事件が発生。その後、メコン川流域で19人の少女の遺骸が発見される。
■韓国海兵隊(青龍師団)がフォンニィ・フォンニャット村の村民79人を殺害(フォンニィ・フォンニャットの虐殺)、同省ハミ村で村民135人を虐殺する(ハミの虐殺)。
ウィキペディアに掲載されている事を抜粋したが、日付や場所は省略しているので、詳しくはウィキペディア「ベトナム戦争」を読んで欲しい。
米国の「傭兵」としてベトナムで、「真面目」に戦争をする韓国軍の行為を、アメリカは目をつぶっている。
政治がすべてを覆い隠してしまったのである。
朝鮮戦争
以前の朝鮮戦争では、韓国は自国の為に戦ったはずだった。アメリカ軍は共産主義に染まる北朝鮮の南下を食い止めるために朝鮮半島で戦っていた。
しかし、肝心の韓国軍がすぐ逃げるため、米軍は激怒「韓国軍は頻繁に逃げ出した」 とまで言っている。
中国軍は攻勢の際、常に韓国軍を攻め、それを崩壊させて横にいる米軍を包囲した。韓国軍は大量の米軍装備を放棄して逃げ、それを中国軍は使った。リッジウェイ将軍は「米軍が米軍の装備で殺害された」と怒った。
自国内の戦いで逃げ惑う韓国軍だが、ベトナムの地では勇猛果敢に残忍の限りを尽くす軍隊と変身してしまう。
自国の地では、強い中国兵や北朝鮮がいるので、攻められると完全に腰砕けになるのだが、格下とみているベトナムでは、狂気のようさ強烈さを発揮する。
ここに韓国という国柄が強く現れていると思う。
元来、戦争とは残酷なものである。
人間を単に銃で殺すのと、乳房を削ぎ性器を銃剣でかき回し、子供を股裂き、串刺しして殺すのと何処が違うというのだろう。
そう考えれば、同じ殺人だと言える。しかし、明らかにその心中は違うのだ。
しかし、もともとアメリカが始めた戦争である。
一番殺戮をしているのはアメリカ軍である。
なので「真面目」にベトナムの民間人を、殺戮していく韓国軍を責める筋合いはないのである。
米兵部隊がベトナム中部のクアンガイ省ソンミ村(現ティンケ村)で村民504人の命を奪った「ソンミ村大量虐殺事件」は、世界で知られており糾弾されている。
それはアメリカ国内のジャーナリズムが、アメリカ人の罪を暴いたからである。
その為、アメリカは深いキズを負っている。
しかし韓国軍が行った無差別殺戮は、なぜかあまり知られてはいない。
その理由だが、韓国は80年代後半まで独裁政権下にあったため、批判的な報道は存在しなかった。
韓国国内で、韓国軍の行為を避難するジャーナリズムはあったのだが、韓国政府から握りつぶされている。
韓国兵の行為にはメディアも人権活動家も目を向けなかったから、韓国側は知らぬ存ぜぬで通すことができたのだ。
結局、韓国自身も口をつぐみ、過去の事は忘れたように振る舞っている。
もう一つ重要な点がある。それは韓国軍の「ベトナム」に対する差別意識である。
自分達より下だという認識が、罪悪感をなくしてしまったのだ。
しかし、すべてが秘匿されたわけではない。この戦争が生み出したものがあった。
ライダイハン
それがライダイハンという存在である。
ライダイハンとはベトナム語で、ライは「混血」を意味し、ダイハンは「大韓」である。ウィキペディアには、ベトナム戦争に派兵した韓国人兵士と現地ベトナム人女性の間に生まれた子供の事である。
2015年10月の朴大統領訪米に際して、韓国軍の被害にあったベトナム人女性らが韓国政府の謝罪と賠償を求めてウォールストリートジャーナルに広告を掲載した。 韓国軍兵士の強姦によって生まれたライダンハンの推定は数万人である。
2019年には英民間団体「ライダイハンのための正義」が、韓国の戦争性犯罪であるライダイハン問題の実態を訴えた。
京郷新聞によれば、ベトナム戦争が終わって残された子供は少なくとも3000人以上、2、3万人との推算もある。
ベトナム人女性が韓国兵や会社員などと結婚し生まれた子どももいるとされるが、韓国兵による強姦によって生まれた子どもも多数存在し、国際問題となっている。
戦争とセックス
戦争で戦地の女性とセックスをするというのは、多分世界中共通のことだろう。特にアメリカ兵は、戦地でアジア人女性とセックスの関係を持つものも多く、アメラジアンと呼ばれているくらいだ。
日本人も例外ではない。日本人が戦時中に何をやってきたのかは、事実として認識しなくてはいけない。
良いことばかりではなく、非道な事もあるはずである。
これらの事は歴史の事実として残すべきだと思う。
ただ、客観的な事実を歴史に刻むべきで、捏造したり修正することは許されない。
リベラル紙を発行するハンギョレ社は、1999年5月に自社の週刊誌『ハンギョレ21』にて掲載した記事を皮切りに、ベトナムでの韓国の戦争犯罪やライダイハン問題をたびたび取り上げ、韓国の世論に衝撃を与えた。
これに対し、韓国の海兵隊の退役軍人にて組織される「枯葉剤戦友会」などの団体は、2000年6月27日に2400名という大集団を率いてハンギョレ社を襲撃した。
彼らは同社内のあらゆる事務機器を破壊し、同社幹部を監禁し、同社の従業員十数名を負傷させた。これだけの不当かつ大規模な暴力事件が生じたにもかかわらず、警察に連行されたのはわずか42名に留まり、身柄を拘束された者は4名のみであった。
これは韓国内で、ライダイハンの事実がタブー視されていることの証である。
英紙インディペンデント(電子版)の見出しは「戦時下でレイプされたベトナムの女性たちは、生涯受ける苦痛と損害に対する裁きを求めている」である。
韓国の言い分
「謝罪はしなければいけないけど、政府が組織的に行っていた日本の犯罪とは規模や性質が違うから、同一線上に並べるべきものじゃない」
韓国はどうしても日本の慰安婦問題を持ち出してくる。
慰安婦問題が、朝日新聞の捏造だったことはとっくに判明したことなのだが、韓国では事実かそうでないかは関係ないらしい。
再度いうが、戦争は残酷なものである。
大義はあっても、戦争現場では真逆の感情が勝っている事のほうが多いだろう。
しかし戦争が全て悪かと言うとそうではない。守るべき戦いも重要なのである。
私は父親なので、娘や娘が殺されそうになったら、迷わず攻めてきた奴らと戦い、相手を殺してしまうだろう。
なので、戦争の是非を問うのは哲学の領域に入ってくる。
つまり、正しいこととはなんなのか、悪とはなんなのかを考え続ける必要があるだろう。
原理原則を言えば、地球上の動物は、同じ動物を殺して食べて生きている。
平和な暮らしをしていると言い張っている人たちも、魚や鳥、牛、豚を殺して食料にしているのだ。
宇宙人から見れば、地球人のいう平和がとても変なものと思えるはずである。
世界では殆どの国が戦争を体験しており、そこでは人権がいとも簡単に踏みにじられている事実がある。
なので、韓国軍の残虐な行為やライダイハンの生み出した強姦の事実だけを非難してはいけないだろう。
ただ、事実を覆い隠してはいけない。
その事のみが、人類を進歩させる原動力になるからである。
ベトナム中部クアンガイ市に、日本人がベトナム独立のために教官を務めた陸軍士官学校の記念碑が立っている。
また、ベトナム各地に韓国軍を憎む60余りの憎悪碑が建てられている事を、日本人も韓国人も知るべきである。