スサノオ神話にみる騎馬民族文化
スサノオ神話にみる騎馬民族文化
縄文時代、弥生時代の日本列島に馬はいなかった。馬の飼育という新しい文化が朝鮮半島から持ち込まれ、広がってゆくのは五世紀前後の時期、古墳時代中期の出来事だ。
スサノウは神話では三貴神の一柱で、その物語は独特だ。特に高天原でのスサノウの乱暴は陰惨を極める。
皮を剥いだ血まみれの馬の話があるが、この所業は騎馬文化を取り入れた一族の所業であり、天の服織女は梭(ひ)が陰部に刺さって死んでしまったという所業は、暴行されて殺されたという意味だと取れる。
ここに馬が登場するが、日本の馬が導入されたのは古墳時代である。
大和の天皇家と、大陸の騎馬民族文化を導入した一族との衝突が書かれていて、スサノウはその象徴といえる。
天皇家の神話は、その苦難を乗り越えて大和をまとめ上げた話なのである。