久々に面白い映画をみた。物語の合理性は疑問があるが、よく出来た映画だった。
『月に囚われた男』のダンカン・ジョーンズ監督の長編第2作となるSFサスペンス。列車爆破事故の犯人を見つけるべく、犠牲者が死亡する8分前の意識に入り込み、爆破直前の列車内を追体験していく男の運命を描く。困難なミッションを課せられた主人公を、『ブロークバック・マウンテン』のジェイク・ギレンホールが熱演。
時間を区切ったタイムワープだが、すべてがプログラムの中で行われているという設定。
強引だが、量子力学を持ち出したところで、かろうじてあらすじは破綻はしていない。
前作の『月に囚われた男』は今ひとつこなれていなかった思いがある。
しかし、今回はリアリティがあり、コメディアンの伏線もしっかり伝わってくる。
作品というのは1作目は、監督の意気込みが先行しすぎて、見る人間を置いてきぼりしてしまいがちだ。
2作目以降は、すこし肩の力が抜けて娯楽性が出てくる。
この映画を批判するとすれば、ストーリーの説得力だろうが、まーそんな小さな事は気にしないで見て欲しい。
いい映画というのは、見終わった後も見た人の頭の中でストーリーは続いていくものだ。