天才的な頭脳を持った若い博士がいた。
彼はついにタイムマシンを完成させた。
「やったぞ、アインシュタインの相対性理論から、導き出された方法で時間旅行の夢を実現させたぞ」
彼の研究室には人間が入れるような、卵形の機械がおいてある。
「まずはテストだ。まずは60年後の未来に行くとしよう」
博士は、卵型のタイムマシンに乗り込んだ。
「さー、歴史的実験の始まりだ」
そう叫ぶと、スタートボタンを押した。
卵形のタイムマシンは、猛烈なスピードで回転を始めた。
なにせ、光速を超えなければいけないからだ。
そして、タイムマシンの回転が止まった。
扉を開けて、博士が出てきた。
しかし、博士は年老いていて、よぼよぼしている。
「実験は成功したが、思っていた事と違っていたな。
確かに、時間は相対的だったが、タイムマシンで時間を早めると、自分の時間だけが早く進むのだ。
何故こんなに簡単な事にきずかなかったのか。
何事も、やってみないとわからないもんだな」
年を取った博士は大きくため息をついた。