古代より続く日中韓の緊張関係。心を許せない理由

9世紀から11世紀の時、朝鮮半島の住民は、日本にたびたび略奪行為にやってきている。

海賊である。

目的は略奪である。

記録に残っているだけで数10回と言われていて、その被害は、おぞましいものがある。

彼らは突然、何千人かの集団でやってきて、殺人や放火、牛馬家畜を食い荒らし、さらに男女や子供も奴隷にするために連れ去っていく。

ひどい被害のあった場所は、壱岐対馬、筑前・筑後・肥前・肥後・薩摩の九州沿岸である。

その傍若無人な海賊行為をいくつかあげてみる。

新羅の入寇(しらぎのにゅうこう)
新羅の国内の混乱により、811年から新羅が滅亡する935年までの間に、度々、新羅の賊が日本各地を侵した。

新羅の入寇

刀伊の入寇(といのにゅうこう)
寛仁3年(1019年)に、女真族(満洲民族)の一派とみられる集団を主体にした海賊が壱岐・対馬を襲い、更に筑前に侵攻した事件。刀伊の来寇ともいう。

刀伊の入寇

 

この為に、九州沿岸は防衛体制の強化を余儀なくされ続けている。

九州人は気質が荒いとされているが、古代より朝鮮住民との攻防で、何百年も緊張関係を強いられてきた地域である。

当然と言えば当然である。

 

 

朝鮮半島は、中国やモンゴル等に干渉され続けてきて、常に民族紛争が繰り返し行われてきた。

そして、さまざまな民族が入り乱れ、まさに混血の集団となった。

さらに、中国王朝も例外ではなく、現在漢民族と言われているが、漢民族が作った中国王朝時代は歴史の約1/4程ほどといわれている。

それ以外は蒙古系、ツングース系、チベット系、南方系が入り乱れている。

それ故、王朝が出来るたびに、それまでの王朝の歴史は抹殺され、新しい秩序が出来てしまう結果となる。

そしてその影響は朝鮮半島にも当然及び、朝鮮半島も同化されてしまう。

 

日本は、大和朝廷が出来て以来1500年以上も同一王朝である。

この違いが、日本と朝鮮、中国の間にあり、隣国でありながら文化や考え方がまったく違う要因の一つになっている。

 

そんな不安定な中国大陸の情勢の余波が、九州襲撃という事件となって表面化する。

特に、壱岐対馬はその度に、多人数が拉致されたり、殺されたりし多大な犠牲を強いられている事を忘れてはいけない。

 

伝説の三韓征伐

伝説の三韓征伐

この日本と朝鮮半島の抗争の最初は不明だが、日本の伝説には、神功皇后の三韓征伐というのがある。

神功皇后が新羅出兵を行い、朝鮮半島の広い地域を服属下においたとされているが、伝説と言われている。

しかし、百済・加羅・新羅が日本の臣民であったことを記録する好太王碑があり、4世紀から7世紀の三国時代と呼ばれている朝鮮半島は、日本の倭国の強い干渉を受けていたことは事実である。

朝鮮半島の支配は、日本の防衛戦略である。

植民地化したり、略奪するのが目的ではなかった。

 

一番警戒するのは、中国の王朝である。

膨大な数で、侵攻されると、日本は多大な被害が出る事は目に見えている。

さらに、朝鮮半島は中国王朝の属国であり、これまでも倭国に攻め込んできている事実がある。

つまり、朝鮮半島はいつの時代も対中国との緩衝地帯だったのである。

 

その朝鮮半島にはさまざまな国が出来ては滅んでいる。

そのなかで日本と関係が深いのは、百済、新羅、高句麗(後の高麗)だ。

そして、高句麗と新羅は日本と敵対関係にあり、百済とは友好的であった。

 

新羅は、秦の労役を嫌い半島へ逃れてきた人々が建てた国と言われているが、倭国の昔脱解が四代国王となるなど、初期は日本と対立している国ではなかったと思われる。

ただ、新羅だけではなく、統一した国の信念は無く、その時の中国王国の力関係で、離反、反乱を繰り返し行われていて、全羅道地域の百済を除き目の離せない国であった事は間違いない。

 

その為日本は、中国の隋、唐に、遣隋使、遣唐使を送り、文化の交流や友好関係を続けていた。

この日本の外交事情は重要である。

ただ、知っておかなければならない事は、どんなに友好手段をしても、朝鮮半島の住人たちの暴発により、たびたび日本は多大な被害をこうむってきたと言う事である。

ただの小競り合いではすまない元寇の襲来も、先兵は新羅軍や高麗軍である。

だから、何度でも言うが、友好関係を保つのは無理なのだ。

 

日本の独立至上主義

多利思比孤の「日出ずるところの天子日没するところの天子に書を致す」

菅原道真の遣唐使の停止(唐の学芸・技能を日本は凌駕した)

徳川幕府の鎖国政策

福澤諭吉の脱亜論

 

これらは全て、日本国独立のための施策であり、中国大陸に飲み込まれない日本の存在を模索した結果出されたものである。

 

日本は現在の朝鮮・中国との関係は必ずしも友好的ではない。

形の上では、国交もあるし敵対国家ではない。

この現状が言いか悪いかという話になってくるが

昔から、ずっとこんな関係だった事を明記しておく。

「隣国を援助する国は滅びる。」

「次の二つのことは、絶対に軽視してはならない。
第一は、忍耐と寛容をもってすれば、人間の敵意といえども溶解できるなどと、思ってはならない。
第二は、報酬や援助を与えれば、敵対関係すらも好転させうると、思ってはいけない。」

マキャベリ 「君主論」より

 

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