日本はキリスト教を弾圧していない

長崎に住んでいると、キリシタン弾圧の歴史には詳しくなる。

長崎には、弾圧のため使われた雲仙の地獄や、26聖人の丘もある。

これは、ご存知のように豊臣秀吉と徳川家康をはじめとする江戸幕府の禁教令の事である。

これにより、いろんな弾圧の悲劇が長崎だけではなく各地に残っている。

この時代、日本と交流があったのはスペイン、ポルトガル、オランダ,イギリス、清国である。

交流と書いたかが、スペインやポルトガルは侵略する気満々である。

こういう時代に、意図的にフランシスコザビエルは日本にやってきた。

それでも、最初はそれほど警戒をしていない。

日本は宗教に関して、他人に危害を加えなければ大丈夫な国だからだ。

フランシスコ・ザビエル

日本の宗教に関する感覚は、比較的ゆるい。

他に危害を加えない宗教に関しては、特別取り締まったりはしていない。

しかし、宗教が政治に介入し始めると、徹底的に弾圧している。

まず有名なのは、信長の1571年の比叡山焼き討ちである。

その理由は比叡山が浅井、朝倉方についた為である。

また、一向宗とも徹底的に戦っている。

すべて、宗教が政治に介入する事を極端に嫌っていたためである。

近代的な考えである政教分離である。

この考え方は、秀吉や家康も受け継いでいる。

しかし、間違った事ではない。

為政者としては当たり前だからだ。

キリシタン弾圧はなぜ起こったのかというと、日本に実害があったからである。

しかし、よく考えればキリスト教を弾圧しているのではない事は明白だ。

日本が禁止したのは、布教するカトリックである。

そこはちゃんと理解したい。

当時の西洋諸国は、ほとんどキリスト教である。

そして、その時期30年戦争というものが起こっている。

同じキリスト教内のカトリックとプロテスタントとの争いである。

その結果、プロテスタントに追い込まれたカトリックは海外へ出かけるようになったのである。

そして日本で布教されたカトリックは、各地で問題を起こし始めた。

日本人を奴隷として海外に売り飛ばす奴隷貿易が発覚

九州の戦国大名との関係

神社仏閣の破壊行為

これらの事をふまえ、禁教令を行ったのである。

その結果、スペイン、ポルトガルは日本から締め出しを食らった。

理由はカトリックであるからである。

鎖国の時代でも、プロテスタントのオランダとイギリスとは貿易続けている。

キリスト教の中で「プロテスタント」は布教をしない宗派であり、日本に実害はなかったからである。

キリスト教は博愛の宗教だが、当時の解釈ではキリスト教を信じていない者は悪魔と同意語だった。

そんな宗教だったけど、布教さえしなければOKだったのである。

そこを間違えると、片手落ちの日本観になってしまう。

余談

フランシスコザビエルは

「日本人は文化水準が高く、よほど立派な宣教師でないと、日本の布教は苦労するであろう」

と語っている。

日本にキリスト教が根付かない理由は、その非寛容さにあるのだろう。

キリスト教の神を信じれば悪人でも天国に行くことができるといわれている。

仏教にも同じような教えがある。「悪人なほ往生す。いかにいはんや善人をや」という親鸞の悪人正機説である。

しかし、キリスト教では神を信じないものは悪魔なのだ。

その極端さが、日本人には受け入れがたかったのだろう。

地球上で最もクリスチャンの比率の低い国がある。

1.チベット、ブ-タン 

2.モンゴル 

3.日本

である。

よく考えれば共通点があることに気づく。

日本とチベットは、遺伝子レベルで共通項がある。

世界でも珍しい、Y染色体D系統は日本人とチベット人だけといわれている。

主にモンゴル人や日本人などに現れるお尻の青いあざの蒙古斑の事もあるし、日本の国技、相撲にモンゴル人が多いのは、同じような考え方を持っている証ともいえる。

まあ、相撲は科学的ではないけど、クリスチャンの比率の低い国同士として、血に流れるものが似ている事は間違いないだろう。

まさに余談である。

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