英語が出来なくても困らない(2) 英語は鳥のさえずりと同じように聞こえる
学習能力が高いとされている日本国民だが、英語が苦手という理由を探っていきたい。
日本語の特徴を述べる。
日本語は、母音中心の言語であり、音の分節単位のほぼ全てに母音が付く。この特徴は、他の多くの言語とは異なる。
日本語は「子音 + 母音」の音節を基本としています。母音は5種類しかなく、分かりやすい構造を持っている。
実はまだまだあるのだが、基本はこれである。
シンプルで覚えやすいことはいい事だと思う。
なので他の国の人にとって日本語学習は便利なはずなのだが、現実はそうではない。
日本語は、世界的に見ても習得が難しい言語といわれています。難しいとされる理由は、文字の種類の多さや方言、文法、オノマトペなどさまざまです。
難易度を公表したアメリカ合衆国国務省の公式Webサイト「US.DEPARTMENT of STATE」の「Foreign Language Training」では、各言語を1~4のカテゴリーに分類しており、日本語は最難関であるカテゴリー4に位置づけられました。
なお、カテゴリー4には韓国語、アラビア語、中国語(広東語・北京語)も日本語と同じレベルの難易度として分類されています。
https://we-xpats.com/ja/guide/as/jp/detail/8810/
英語圏の人たちからすれば、西洋と違う文化をしっかり持っている地域の言葉は難しいのである。
日本語の特徴は、「ひらがな」「漢字」「カタカナ」が混在している事。さらに漢字は訓読み、音読みはもある。
ほかにも「借用語」とも呼ばれ、海外から日本に伝わった外来語があり、音や状態を表す擬態語や擬音語、いわゆるオノマトペを多用している。
方言、文法、主語の省略、敬語、促音・撥音・拗音・長音、アクセント、言葉の使い分けもあげられている。
何度でもいうが、日本語の発音は世界中から見ても、シンプルなのである。
それなのに難しいと感じるのは、やはり言葉の多さなのだ。
日本語の言葉の数
これをAIに質問すると、複数の答えが出てきた。
およそ5万語ある、日本には約12万語以上の単語が存在、日本語には、約30万語の言葉が存在・・。
これは、日常使う言葉の数か、文学作品や伝統、方言をどれだけ入れるかで変わってくるのだろう。
『広辞苑』には約23万項目が収録されていて、『日本国語大辞典』は方言の異形を含めると約60万語が収録されている。
この数字を見れば日本がかなり多そうだが、英語圏も同じである。
英語は世界最大級と言われる『オックスフォード英語辞典』には、60万語以上が登録されている。
世界の言葉の数のランキングを調べても、各国バラバラで信ぴょう性が全くない。
また、世代によっても、職業によっても変わってくるので正確さは不明だ。
ただ目安とすれば、外国人が日本語を習得する難易度が「日本語は最難関であるカテゴリー4」だという事である。
しかしこれもまた、文化の在り方が違うので、西洋人目線の結果という事になるだろう。
それでも「日本語の語彙数多い。表現多い。」と感じるのは、日常会話でもさまざまな言葉が飛び交い、理解するのに必要な語彙数が多いからだろうと推測されている。
よく例えで出されるのは、一人称の言葉である。
私、わたくし、あたし、俺、僕、わし、うち、おら。さらに「あ」「わ」「われ」「まろ」「それがし」「せっしゃ」「てまえ」「わらわ」が加わると膨大な数になる。
二人称も英語の場合「ユー」だが、日本語には「あなた」「きみ」「お前」「あんた」などがすぐに思いつく。
この事が、英語圏の人々が日本語に躓く原因といわれている。
本題に戻り、日本人の英語苦手問題には、言葉の音の問題がある。
各言語の発生音数の数の比較
言語によって音素(言語の音声を音韻論的に考察して得た単位)の数は異なります。たとえば、日本語は24音素(5母音音素+16子音音素+3特殊音素)程度ですが、英語は44音素(20母音音素+24子音音素)程度です。
日本語と英語の音の周波数も異なります。日本語は1500ヘルツ以下なのに対し、英語は2000ヘルツ以上を使っています。また、日本語が使う音の周波数が500~1000hzあたりが中心なのに対し、英語は2000~3000hz以上です。
英語の音は日本語とは異なり、複雑な音節で成り立っています。英語の音域は約2000ヘルツから1万2000ヘルツと高いのに対して、日本語は約125ヘルツから1500ヘルツと低い音域になっています。
これを読むと、発音が英語は日本語の倍ある。
英語は日本語よりも音の数が多く、母音の数は日本語の約15倍です。英語の母音は26個あり、日本語の「ア」の音は1つですが、英語には5つの「ア」があります。英語では舌の前後・高低の位置によって20種類前後を使い分けています。
英語は日本語と異なり、子音または母音同士の組み合わせで音が多様に変化する言語です。英語は子音で終わる言葉が多く、その次の言葉が母音で始まる場合、それぞれの音がつながり、聞き取ることが難しくなることがあります。
この関係は、子音の数が関係している。
英語の母音は、短母音7つ・長母音4つ・複合母音5つの、計16個もの母音があります。
日本語には母音が「あ・い・う・え・お」の5つしかないため、日本人にとって英語の母音は、違いが聞き取りにくく、発音しづらいものになっています。
英語のアルファベットは26文字しかありませんが、英語の子音は24音、母音はすくなくとも15音あります。
英語の子音は、声が舌や唇などの発音器官に妨害されて出てくる音です。アルファベットでは、母音以外のp、b、k、gなどが子音にあたります。発音器官によって摩擦したり、破裂したりして出てくる音です。
日本語は、どの発音も母音のみ、もしくは必ず子音と母音がセットとなっています。そのため、日本語を母国語とする人には、英語の子音がわかりにくいかもしれません。
なるほど。
日本人が英語を聞き取れないのは、このせいのようだ。
さらに日本語は低い音で、英語は高い音が中心らしい。
1000Hzは中程度の周波数の音で、男性の声やピアノの中程度の音がこの周波数域に含まれます。また、女性の声や小型犬の鳴き声なども1000Hzです。
2000ヘルツの音は、警報音や赤ちゃんの泣き声、女性の悲鳴、家電製品の警告アラームなどの音です。
この資料だと、英語は家電製品の警告アラームの高さで話していることになる。
こうゆう事であれば、日本人が、英語が苦手の理由もよくわかる。
小鳥の鳴き声の周波数は、低い音で500Hz前後、高い音で9000Hz程度です。
もしかすると、英語を聞いても小鳥のさえずりと同じように聞こえているような気がするのは、この為だろうか。
日本人の脳は、他の国の人と違うとされている。
日本人は虫の音を左脳(言語脳)で処理し、虫の「声」として聞いているという研究結果があります。一方、西洋人は虫の音を右脳(音楽脳)で処理し、音として聞いているようです。
鈴虫の鳴き声の周波数は、3500~4500Hzといわれています。鈴虫の鳴き声は人の声より高い。
とすれば、英語の高い周波数は、言語として認識していない鈴虫の鳴き声と同じように聞こえるのだと思う。
それなら、なぜ国によって、言葉の成り立ちが違うのかを考えてみたい。